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87歳の井藤さん「名誉学生」に 放送大で全コース学位取得

卒業生代表として謝辞を述べる井藤さん
卒業生代表として謝辞を述べる井藤さん
 岡山市中区の井藤恵さん(87)が26日、放送大で全6コースの学位を取得し、「名誉学生」として表彰された。所属する岡山学習センター(同市北区津島中)の最年長の名誉学生となった井藤さんは、テレビやラジオを通して31年間学び続け、この日は最後のコースで学位を取得し、6回目の卒業。既に天文学分野で大学院修士課程も修了しており、「まだまだ学びたい」と博士課程進学へ意欲は盛んだ。

 中学時代に父親を亡くした井藤さんは、全日制の高校と大学進学を断念。岡山、広島県の高校夜間部に在籍しながら警察庁に技官として就職した。仕事をしながらでも学びたいと私立大の通信課程を受講したが、転勤などで続けられなかった。

 友人の勧めで放送大に入学したのは1990年10月。仕事に生かす情報工学のほか、好きだった天文学や外国語、哲学など単一科目を学んだが、「勉強する以上は大学卒業資格を得たい」と学位を取得できるコース履修に挑むことにした。

 2007年以降、文学や地域社会などを分野とする「人間と文化」コースで学び始め、「自然と環境」「心理と教育」などでも学位を取得。13年4月からは大学院に進学し天文学を探求しつつ、残る大学のコースの履修を続けた。

 岡山学習センターで行われた卒業式では、最後のコース「情報」の学位記を受け取った。卒業生37人を代表した謝辞では「学びの道に終わりはない。大学で得た知識を人生の支えとし、深く広く有意義な生涯を全うしたい」と結び、新たな学びへの決意をにじませた。

(2021年09月26日 21時06分 更新)

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