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聴覚過敏の子に配慮、バスを改良 ドアの開閉音静かに、岡山の会社

聴覚過敏の子どもに配慮し、ドアの開閉音を抑えたスクールバス
聴覚過敏の子どもに配慮し、ドアの開閉音を抑えたスクールバス
 優しい目配りが通学の苦痛を取り除いた。岡山南支援学校(岡山市南区内尾)が運行しているスクールバスは、開閉音を静かにするようドアに改良が加えられている。特定の音を苦手とする「聴覚過敏」の子どもたちのためだ。バス事業者の介助員が、ドアの開閉時に耳をふさぐ生徒がいることに気づいたのがきっかけだった。

 同校は複数のバス会社に委託して約10台のスクールバスを運行している。うち4台を受け持つ岡山電気軌道(岡山市)の介助員が5月下旬、生徒の行動に違和感を抱いた。運転手に相談すると、すぐに整備担当者に伝わった。

 原因となっていたのは、ドアの「プシュー」という音だ。ピストンに空気を出し入れして開閉する仕組みで、空気が抜けるときに独特の高音が出る。整備担当者がスポンジで手作りした器具を排気口に取り付け、音を半分程度に抑えた。

 知的障害のある児童生徒が通う岡山南支援学校には小学部から高等部まで227人が在籍し、半数以上の125人がバスを利用している。同校によると、全児童生徒のうち6割以上に聴覚を含む何らかの感覚過敏があり、音の影響を軽減する耳当てなどを使っている子どももいるという。

 折しも5月には、障害者の移動などを無理のない範囲で支援する「合理的配慮」を民間にも義務付けた改正障害者差別解消法が成立している。金島久美子副校長は「事業者と連携した共生社会実現の好例。こうした動きがさらに広がってほしい」と話している。

(2021年08月27日 20時54分 更新)

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