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玉野で104年 商船建造に幕 三井E&S造船 最後の引き渡し式

社員らに見送られて出航する最後の商船=三井E&S造船玉野艦船工場
社員らに見送られて出航する最後の商船=三井E&S造船玉野艦船工場
 三井E&S造船玉野艦船工場(玉野市玉)で21日、最後の船の引き渡し式が行われた。1917年の創業以来、この地で888隻の商船を造った。海外勢の台頭で採算が見込めなくなり、104年間続けてきた商船建造はこれで終了。10月からは、三菱重工業(東京)が玉野での官公庁船の建造を引き継ぐ。

 最後の船は、パナマ船籍のばら積み貨物船「JAL KALPATARU」。全長199・99メートル、幅36メートル、載貨重量約6万6千トン、定員25人。4月に進水し、岸壁に係留して船内の設備工事などを施していた。

 岸壁であった式典には社員ら約300人が出席し、それぞれ船を背に記念撮影。タグボートに引かれてゆっくり出航していくと、皆で社旗や手を振って遠ざかる船尾を見送った。

 三井E&S造船は今後、工場を持たず、付加価値の高い新型商船や運航システムの開発に特化。資本業務提携する常石造船(福山市)など国内外の造船所からの設計受託を柱に据える。玉野で造船に携わってきた社員約700人のうち、約300人はグループの三井造船特機エンジニアリング(玉野市玉)に、約400人は三菱重工グループに移る予定。

(2021年07月21日 20時04分 更新)

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