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岡山 広島、緊急事態宣言期間始まる 人出大きく減り休業店が目立つ

緊急事態宣言初日のJR岡山駅前の飲食店街。人出はまばらで、休業や時短営業を知らせる張り紙があちこちで見られた=16日夕
緊急事態宣言初日のJR岡山駅前の飲食店街。人出はまばらで、休業や時短営業を知らせる張り紙があちこちで見られた=16日夕
人通りが少ない倉敷市美観地区
人通りが少ない倉敷市美観地区
真庭市の湯原温泉街で露天風呂の利用中止を伝える看板
真庭市の湯原温泉街で露天風呂の利用中止を伝える看板
立ち入り禁止のテープが張られた岡山市の浦安総合公園の遊具
立ち入り禁止のテープが張られた岡山市の浦安総合公園の遊具
 岡山、広島、北海道の3道県で新型コロナウイルスの感染急拡大を受けた緊急事態宣言の期間が始まった16日、岡山県内では県の要請に基づき百貨店や飲食店が臨時休業し、中心部の人出は大きく減った。同様に県から休業要請を出した広島県でも休業する店が目立った。「仕方ない」「残念」。店の関係者や利用客は諦め顔ながらも「従業員の生活がかかっている」と普段通り営業する店もあった。

 岡山県内の百貨店はこの日、食品など一部を除いて休業した。天満屋(岡山市北区表町)は県内の岡山、倉敷、津山の3店で臨時休業。岡山店(同)は地下の食品と1階の化粧品など生活必需品のみ販売した。入り口には休業を知らせる紙を貼り、営業をやめた売り場とエスカレーターの前にはついたてやポールを置いた。パンなどを買った会社員女性(56)=同所=は「国の対策が後手を踏んだツケを小売店に回すのは気の毒」と憤った。

 岡山高島屋(同本町)は高級ブランドや宝飾、美術品などを休業。友人と訪れた女子学生(18)=倉敷市=は「財布が欲しかったのに残念。買い物もはばかられ、ストレスがたまる」とこぼした。

 JR岡山駅前の繁華街では、居酒屋やカラオケ店が休業を知らせる張り紙を出し、通りの人影もまばら。酒類の提供をやめ、時短営業にしたお好み焼き店の男性店長(31)は「売り上げの半分を占める酒類が提供できず、キャンセルも今日だけで10組以上。店のダメージは大きいが、どうしようもない」と諦め顔。一方で普段と変わらず営業した居酒屋の男性店長(21)は「経営が厳しく従業員の生活もかかっている」と打ち明けた。

 この日は、コロナ禍で中止された岡山市の成人式の開催予定日だったこともあり、岡山駅前では振り袖姿で写真撮影する新成人の姿が見られた。「一生に一度なので写真だけでも撮りたかった」と、撮影した女性(20)。

 観光地も休業する施設が目立った。県内最大の観光地・倉敷市美観地区は大原美術館や市重要文化財の観光案内所「倉敷館」が臨時休館。土産物店や飲食店も多くが休業し、雨模様だった午前中はほとんど人通りがなかった。17~31日に臨時休業する「林源十郎商店」(同市阿知)内にある雑貨店の男性店長(60)は「休業に伴い若干の助成はあるが家賃の一部になる程度。早くワクチン接種が進んでほしい」と求めた。

 真庭市の湯原温泉街も人影はほとんどなかった。温泉街シンボルの露天風呂「砂湯」の前には、31日までの利用中止を伝える看板を置いている。湯原観光協会によると、12飲食店のうち10店が16日から臨時休業し、2店が時短営業を始めた。旅館は宿泊キャンセルが相次いでいるという。

 一方、休業要請の対象から外れる映画館でも、岡山、倉敷市の県内5館は当面、時短営業や座席を半数にして対応。16日は大手シネコンの多くは来客がまばらで、イオンシネマ岡山(岡山市北区下石井)とMOVIX倉敷(倉敷市水江)は「一週間前までの土日に比べて半数ほど」という。

 普段は家族連れらが多い浦安総合公園(岡山市南区浦安西町)では遊具に立ち入り禁止のテープが張られた。長男(4)と訪れた同市のパートの女性(36)は「子どもが家にばかりいたらかわいそうなので遊ばせたい」と話した。

 広島県でも福山市のJR福山駅周辺の商店街では、休業を告げる張り紙をした店が目立った。休業を決めた同市元町のスペイン料理店の男性オーナー(35)は「店舗内で行える企画を検討する機会にしたい」と解除後を見据えた一方、時短営業を続ける居酒屋(同所)の男性店主(59)は「期間中は夜のアルバイトを休ませ、人件費を抑えざるを得ない」と苦しさを明かした。

(2021年05月16日 22時23分 更新)

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