山陽新聞デジタル|さんデジ

各地の魅力を紹介してきた旅行ガ…

 各地の魅力を紹介してきた旅行ガイド「るるぶ」の最新刊に驚いた。特集は宇宙。表紙に「妄想Trip 脱地球!」の文字が躍っている▼宇宙飛行士の星出彰彦さんが民間の新型宇宙船で到着した国際宇宙ステーション(ISS)の紹介や、実現が近づく地球と月の往復1週間旅行プランなど民間参入で活気づく宇宙開発の現状がよく伝わる▼火星では今、米航空宇宙局(NASA)による探査が進んでいる。先月は探査車に搭載した小型ヘリコプターが地球以外の惑星で初めて飛行に成功。火星の大気の大半を占める二酸化炭素から酸素をつくる実験にも成功した▼これらはNASAが2030年代に予定する有人探査への布石だ。その先にあるのは、火星に人間が住める環境をつくり出し、人類移住を実現させるはるかな目標である▼日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)も20年代後半の実現をめどに日本人飛行士の月面着陸を目指す。月の南極に存在する可能性が高まった水資源などを探査し、月で経済活動をするためのインフラ整備に挑むという▼人類の大きな使命だともいわれる宇宙への旅立ちに夢がふくらむ。ただし、環境破壊や核戦争が原因で「脱地球」に追い込まれての移住なら御免被る。遠く火星からもはや存在しない地球の緑を思う―。そんな事態は願い下げにしたい。

(2021年05月04日 08時00分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ