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淡路島で発見 化石の恐竜は新種 ヤマトサウルスと命名

ヤマトサウルス・イザナギイ(左)のイメージ(服部雅人氏提供)
ヤマトサウルス・イザナギイ(左)のイメージ(服部雅人氏提供)
高崎竜司研究員
高崎竜司研究員
ヤマトサウルスと命名したと発表する高崎研究員(右)ら
ヤマトサウルスと命名したと発表する高崎研究員(右)ら
 岡山理科大生物地球学部の高崎竜司研究員(古脊椎動物学)らのグループは、兵庫県・淡路島で2004年に下顎などの化石が見つかった恐竜について、ハドロサウルス科の新種だったことを突き止めた。「ヤマトサウルス・イザナギイ」と学名を付け、27日付の英オンライン科学誌で発表した。グループによると、日本で発見され学名が付けられた恐竜は9例目となる。

 ハドロサウルス科は植物食で、口先が平たく「カモノハシ恐竜」とも呼ばれる。白亜紀後期(1億~6600万年前)にユーラシア大陸や北米、南米大陸に広く分布。各地の多様な環境に適応するように進化を遂げたとされ、現在では60種以上に分類されている。

 淡路島の化石は下顎や肩、尾など約20点あり、約7200万年前の地層から発掘された。全長は約8メートル、体重は4~5トンと推定され、下顎の長さなどから当初は同じハドロサウルス科のランベオサウルスの仲間とみられていた。

 今回、化石を所有する兵庫県立人と自然の博物館がより詳しく調査をすることになり、高崎研究員も参加。ハドロサウルス科では通常2本以上あるはずの咀嚼(そしゃく)のための歯が1本しかない歯列が複数確認され、平面的な咬合(こうごう)面を持つことも分かった。化石が現存し比較できた同科の44種とは特徴が異なることから、新種と判断した。命名は日本で見つかった点や伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が淡路島を誕生させたとの古事記の神話にちなんだ。

 肩の骨の形状から周辺の筋肉が未発達だったと考えられ、同科の中でも原始的な姿をとどめた種であることも推測できるという。

 高崎研究員は「『ヤマトサウルス―』のような原始的な姿の種が、進化を経て姿を変えた種とともに当時の東アジアで生きていた可能性を示す調査結果で、ハドロサウルス科の多様な進化過程を探る上で重要。今後も調査を続けたい」としている。

(2021年04月27日 18時04分 更新)

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