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受難の「赤羽刀」輝き再び 瀬戸内の刀剣博物館でテーマ展

美術品として再評価された「近房」などの赤羽刀が並ぶ会場
美術品として再評価された「近房」などの赤羽刀が並ぶ会場
 第2次大戦後に武装解除の一環で連合国軍総司令部(GHQ)に接収されたものの、処分を免れた日本刀「赤羽刀」のテーマ展が、瀬戸内市長船町長船の備前長船刀剣博物館で開かれている。美術品として再評価された約40点が刀剣ファンらの注目を集めている。6月6日まで。

 赤羽刀の呼び名は、接収品が東京・赤羽に集められたことに由来する。戦後の混乱で多くの日本刀が所在不明となったが、関係者の努力で約5500点が返還された。このうち東京国立博物館が保管する所有者不明の約3200点は1999年に全国の博物館に無償譲与され、備前長船刀剣博物館は備前刀を中心に107点を譲り受けた。

 今回のテーマ展はその一部や県立博物館(岡山市北区後楽園)の所蔵品を蔵出し。11世紀ごろの太刀「近房」は、刃文の波打ちが小さい「小乱れ」が印象的。江戸中期の脇指(わきざし)「祐定」は、変化に富んだ波状の刃文・互(ぐ)の目乱れが目を引く。市が所有する国宝「太刀 無銘一文字(山鳥毛=さんちょうもう=)」と同様、鎌倉中期に備前刀を代表する流派「福岡一文字派」の刀工が作った太刀も並ぶ。

 上野瑞季学芸員は「処分を免れてよみがえった輝きを堪能してほしい」と話している。

 新型コロナウイルス感染防止のためホームページでの予約制。余裕があれば当日受け付けもできる。月曜休館。午前9時~午後5時。入館料は一般500円、高校・大学生300円、中学生以下無料。問い合わせは同館(0869―66―7767)。

(2021年04月18日 08時18分 更新)

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