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岡山の宿泊療養施設 137人入所 過去最多 県が新たな施設確保方針

岡山の宿泊療養施設 137人入所 過去最多 県が新たな施設確保方針
新型コロナウイルスの軽症患者らを受け入れるアパホテル岡山駅前=岡山市北区下石井
新型コロナウイルスの軽症患者らを受け入れるアパホテル岡山駅前=岡山市北区下石井
 新型コロナウイルス感染者向けに岡山県が用意した宿泊療養施設の入所者が急増している。県が16日発表した入所者数(14日現在)は過去最多の137人で昨年12月22日のピーク時(77人)の1・8倍に上り、利用率は66%に達している。感染力が強いとされ、自宅療養が原則認められない変異株の感染者が増えていることが大きく、県は16日、新たな施設を確保する方針を表明し、態勢強化を進める。

 県は現在、宿泊療養施設として「アパホテル岡山駅前」(岡山市北区下石井)を全館借り上げ、全315室のうち事務スペースなどを除く207室を療養用に割り当て、部屋には原則1人ずつ滞在している。入所者は3月4日時点で1人まで減っていたが、大幅に増加した。

 県によると、4月以降に変異株によるクラスター(感染者集団)が複数発生。施設には現在約60人の変異株感染者が入所し、判明分だけで全体の4割を占める。変異株は原則入院が必要だが、県は国の通知に基づき、重症者向けに病床を確保するため軽症・無症状者は宿泊療養施設に入ってもらい、自宅療養は施設入所が難しい場合などに限るとしている。対象は変異株の確定患者のほか、感染経路が同一とみられる人も含める。

 県内でこれまで最も感染者が多かったのは1月13日時点の479人で、入所者数は69人だった。これに対し今月14日の感染者数は246人で「さらに変異株のクラスターが相次げば施設が全て埋まる恐れもある」(県新型コロナウイルス感染症対策室)という。

 現場の負担も重くなっている。施設では県看護協会が離職中の「潜在看護師」16人を採用して業務に当たっており、日勤と夜勤各2人態勢を11日からは日勤4人、夜勤3人に変更。変異株は経過観察などに細心の注意も必要で、同協会は「現場の看護師は限界に近い状態」と明かす。

 こうした状況に、県は16日、現在1カ所の宿泊療養施設を2カ所に増やす方針を発表。新たな施設の開設時期や部屋数は未定だが、県南部の施設を念頭に調整を進めている。

 さらに県では人材派遣会社に配膳やごみ回収など一部業務を委託することで職員の負担軽減を図り、県看護協会もさらなる潜在看護師の掘り起こしに注力する方針。県新型コロナウイルス感染症対策室は「感染がさらに拡大することを想定して準備を急ぎたい」としている。

(2021年04月16日 19時47分 更新)

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