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東京ホテイソンたける(成羽出身) 故郷や漫才への熱い思い語る

ビデオ会議システムでインタビューに応じるたけるさん
ビデオ会議システムでインタビューに応じるたけるさん
備中神楽を披露する漫才デビュー前のたけるさん=2013年12月、本人提供
備中神楽を披露する漫才デビュー前のたけるさん=2013年12月、本人提供
 「い~や、クリオネの尺~!」―。岡山県高梁市成羽町出身の漫才コンビ・東京ホテイソンのたけるさん(25)=本名・高木建さん、東京。幼少から親しんだ郷土芸能・備中神楽の節回しを取り入れたツッコミで人気を集め、昨年末には若手漫才日本一を決める「M―1グランプリ」の決勝に出場した。ビデオ会議システムを通じて向き合ったたけるさんは故郷への思いを熱く語るとともに、さらなる活躍に向けて意気込みを見せた。

 張りのある声や大きな身ぶりが目を引くたけるさん。「とにかく目立ちたがり屋。クラスの演劇でも進んで主役を買って出るほど人前に出るのが好きだった」

 派手な性格の一方、通った成羽小、成羽中、総社高の全てで児童会長や生徒会長を務めたり、子どもの頃の夢は小学校の先生だったりと真面目な面も。備中神楽は3歳ごろから習い始め、大半の子どもが中学進学時にやめる中、大学まで打ち込んだ。

 「このままでは伝統が廃れていってしまうと危機感を持った。高校に入ってからは歴史や他の神楽師の舞を本格的に研究した」と熱っぽく語る。今も動画投稿サイト・ユーチューブの自身のチャンネルで魅力を紹介するなどしてPRに励む。

 派手好きな性格は変わらず、「有名になりたい」との思いで、東京の大学に在学中の2015年、SNS(会員制交流サイト)で知り合った相方のショーゴさん(27)とコンビを結成。事務所の先輩らをお手本に漫才の基本から学んだ。

 当初は、相方のボケに普通に突っ込むオーソドックスなスタイル。「目立つ存在ではなく、最初の2年間は鳴かず飛ばずの日々が続いた」と振り返る。このままではだめだと悩んでいたある日のライブ直前、ショーゴさんから「とにかくでかい声で突っ込んで」との指示があった。「その時、自然に出たのが、体に染みついていた今の神楽風のツッコミ。客にも芸人仲間にも受け、『これだ!』と手応えを感じた」

 M―1には15年から出場し続け、昨年に初の決勝進出を果たした。「新型コロナウイルス禍で営業の仕事が減り、生活もしんどい。だめだったら辞めることも考えていた」だけに、うれしくて涙がこぼれたという。

 最初に報告したのは実家の両親。母は「安定した職に就きなさい」と今でも心配するが、「自分の番組は欠かさずチェックしてくれる。決勝進出も泣いて喜んでくれた」。

 決勝では10組中10位と悔しさを味わったが、それ以降はテレビ出演も増加。そのたびに同級生らから連絡があり、「地元のありがたさを感じている」という。

 次の目標はもちろんM―1王者。「優勝を目前で逃し、一層思いが強まった。笑いを通じてどんどん岡山をPRし、地元をもり立てたい」と語る。

(2021年02月15日 18時28分 更新)

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