山陽新聞デジタル|さんデジ

岡山県警が“新作戦”を展開 地域の実情に応じ交通事故対策

岡山西署が事故状況を分析し、啓発に生かそうと作った歩行者優先の啓発シール
岡山西署が事故状況を分析し、啓発に生かそうと作った歩行者優先の啓発シール
 地域ごとに特徴が異なる交通事故への対策を強化するため、岡山県警が「一署一策ご当地プロジェクト」と銘打った作戦を展開している。各警察署が管内の実情を踏まえた重点課題を設定し、独自に広報啓発や取り締まりを推進。県警本部は人員の派遣などでサポートし、効果的に事故抑止を進めたい考えだ。

 太字で記された「横断歩道は歩行者優先だよ」とのメッセージ。交通マナーの向上を目的に岡山西署が作った啓発シールだ。

 同署管内は住宅地のすぐそばを幹線道路が走り、歩行者の危険度の高いエリアが多い。過去10年間の事故を分析したところ、特に日暮れが早くなる秋から冬にかけて歩行者がはねられる重大事故が目立っており、署の一策として「夜間の幹線道路での高齢者の横断事故抑止」を掲げた。

 啓発シールはその一環として、昨年10月から管内の事業所などで配っている。藤原隆志交通官は「営業車やマイカーに貼ってもらい、注意喚起を図りたい」と狙いを語る。

 県内の全22署による一署一策の取り組みは同7月にスタートした。地域によって事故の発生地点や時間帯といった傾向が異なり、県警本部の主導で一斉に進める施策では効果が限定的になることもあるため、警察署単位の取り組み強化が必要と判断した。

 各署はさまざまな施策を展開する。岡山南署は上半期の死亡事故5件のうち、用水路への転落が3件に上ったことを踏まえ、生活道路での事故防止に注力。危険箇所を道路管理者と点検し、道路と用水路の境界に転落防止のポストコーンの設置を進めている。

 管内に旧鷲羽山スカイラインがある児島署は、速度超過による事故抑止策を展開。夜間取り締まりをはじめ、急カーブに赤色灯を設置してドライバーに注意を促している。

 こうした各署の取り組みに対し、県警本部は一斉取り締まりなどの際に応援の人員を派遣するほか、事故分析の最新データを提供して施策の立案を支援している。県警本部の交通企画課は「今年は各署の一策をより大々的に打ち出し、悲惨な事故の根絶を図っていきたい」とする。

(2021年01月25日 16時40分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ