山陽新聞デジタル|さんデジ

岡山の山城 先駆的な造り取り入れ 県文化財センターが調査報告会

7年に及んだ「中世城館跡総合調査」の成果を発表した報告会
7年に及んだ「中世城館跡総合調査」の成果を発表した報告会
 岡山県古代吉備文化財センターが2013年度から7年間かけて実施した「中世城館跡総合調査」の報告会「再発見! ふるさとの山城」が23日、岡山市北区柳町の山陽新聞社さん太ホールで開かれた。県内の1126カ所に上る城跡を踏査した大事業の成果に触れようと、歴史ファンら約150人が聴講した。

 滋賀県立大の中井均教授(日本城郭史)の基調講演は、新型コロナウイルス対策で事前録画した映像を上映。今回の調査を「GPS(衛星利用測位システム)を用いた精緻な測量など、全国でも最高水準」と評価した。調査成果として、竪堀(たてぼり)を並べた「畝状竪堀」など特徴的な防御施設が多くの城で確認されたことを挙げ、「当時の先駆的な城造りを積極的に取り入れた地域だった」と解説した。

 実際に調査に当たった同センターの職員3人は、備前・備中・美作の旧国別に成果を報告。戦国末期に激闘を繰り広げた毛利、宇喜多氏の築城法の違いなどを紹介した。同事業の専門委員を務めた稲田孝司岡山大名誉教授は「調査して終わりではない。市民が歴史遺産として城跡に触れられるよう保護、活用していくことが大切だ」と呼び掛けた。

(2021年01月23日 20時37分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ