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倉敷ゆかりの作家 秀作ずらり 市立美術館「新収蔵作品展」

岡野耕三さんの「魚座の誕生」(手前)などが並ぶ会場
岡野耕三さんの「魚座の誕生」(手前)などが並ぶ会場
 倉敷市立美術館(同市中央)が2019年度に収蔵した作品などを紹介する「コレクション 新収蔵作品展」が同美術館で開かれている。郷土ゆかりの作家の秀作を中心に並べており、美術ファンを引きつけている。3月7日まで。

 同年度に遺族やコレクターから寄贈された37点を含む50作を展示。絵画、版画、陶芸など多彩なジャンルをそろえる。

 目を引くのは、同市児島味野出身の洋画家・岡野耕三さん(1940~2003年)の29点。27歳でスペインに渡る直前に描いた抽象画「魚座の誕生」(1967年)は、赤や青紫の背景にタツノオトシゴやタコを思わせる生物が溶け込んでおり、説明的な要素のない独特な表現が見る者の感性を刺激する。初期に手掛けたエッチングやコラージュなどもあり、多彩な側面が垣間見える。

 同市酒津に設けた酒津堤窯で陶芸活動に励んだ武内晴二郎(21~79年)の代表作「藍鶉紋(らんじゅんもん)練上大鉢」、同市出身で関西を中心に活躍した日本画家・御船綱手(1876~1941年)の掛け軸、昨年文化功労者となった美術家・高橋秀さんの版画などもある。

 前田興学芸員は「倉敷になじみある作家の新たな面が見えてくる。今後も地域の美術館としてさらなる充実に努めたい」と話している。

 午前9時~午後5時15分。月曜と28日は休館。問い合わせは同美術館(086―425―6034)。

(2021年01月22日 14時12分 更新)

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