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配送ロボ、公道の実証実験始まる 玉野市街地、荷を顧客に届ける

ロボットが配送したサンドイッチの入った袋を受け取る市民=玉野市宇野、中央公園
ロボットが配送したサンドイッチの入った袋を受け取る市民=玉野市宇野、中央公園
 玉野市などは4日、低速・小型自動配送ロボットの公道走行実証実験を同市宇野の市街地で始めた。ロボットがルート最適化技術を利用し、複数店舗から荷を受け取って複数顧客に届ける内容。人手不足に悩む地域の輸送・交通網での活用や新型コロナウイルス対策で求められる非接触型配送サービスの実現が狙いで、同様の実験は国内初という。11日まで。

 国の「成長戦略実行計画」に基づき、三菱商事、三菱地所、東京海上日動火災保険(いずれも東京)の3社を中心に同市の協力を得て実施。ロボットは電動車いすをベースに、自動運転システム開発のティアフォー(名古屋市)が手掛けた。3輪で、障害物を回避するための赤外線センサーや遠隔監視用カメラを搭載する。最大積載量は10キロ。時速3キロで約1時間走れる。原付きバイクと同じ扱いで、ナンバープレートを付けている。

 この日の実験は、市役所を発着点に(1)クリーニング店で荷を受け取り、喫茶店に届ける(2)同じ喫茶店でサンドイッチを受け取り、公園で待つ住民に届ける―という二つをこなすのが目標。店舗や公園はおよそ150メートル圏内のエリアに点在し、ロボットはルート最適化技術により回る場所の順番などを自動的に設定。路側帯を走り、公道に出る際や交差点では一時停止しながら、目的地に着くとスピーカーで「お届けしました」などと知らせた。念のため、スタッフも付き添った。

 公園でサンドイッチを受け取った主婦(83)は「小さくてかわいらしいロボットで、わくわくした。私が免許返納するまでに頼れる存在になれば」とほほ笑んだ。

 実験を見守ったティアフォーの田中大輔取締役COO(40)は「実用化には社会に受け入れられることが大切。活用のイメージを示すことができ、大きな一歩を踏み出せた」と手応えを語った。

 期間中、スタッフが近くに付き添わない遠隔監視も実験する予定。

(2020年12月04日 20時37分 更新)

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