山陽新聞デジタル|さんデジ

一文字さん 県内舞台の小説出版 真備被災機に執筆 地元の良さ発信

県内を舞台にした小説「あやかし動物病院の診察カルテ」のシリーズと一文字さん
県内を舞台にした小説「あやかし動物病院の診察カルテ」のシリーズと一文字さん
 岡山市在住の作家・一文字鈴(いちもんじ・りん、本名・島田留美)さんが、県内を舞台にした小説「あやかし動物病院の診察カルテ」(マイナビ出版)のシリーズ最終となる第3巻を出版した。長く住んでいた倉敷市真備町地区が豪雨被害に遭ったのを機に応援の思いで執筆。1年半前に出版した第1巻から県内の観光スポットなどを取り上げており「地元の良さを発信したつもり。ぜひ読んで」と呼び掛ける。

 一文字さんは年齢非公表だが、小学生から結婚まで同町地区に住んでいた。仕事の傍ら、ホームページで作品を発表したり、電子書籍を出版したりしていたところ、編集者の目に留まり、2016年に雑誌「無敵恋愛S*girl」(ぶんか社)に掲載の恋愛小説でデビュー。その後、主にライト文芸の分野で活躍し、著書としては今回で16冊目となる。

 同シリーズは、幼い頃から「あやかし」を見ることができる動物看護士・梨々香が主人公。岡山市の動物病院に訪れる飼い主たちの悩みを、あやかしと協力して解決していく―というストーリーになっている。新作として構想中の18年に西日本豪雨が発生。「古里も同然」という地域の状況にショックを受け、ボランティアにも訪れた。そうした中、作家としてできる地域の応援策として、著書では初めて地元を舞台にすることにした。

 19年4月出版の第1巻、今年2月の第2巻では、古代山城・鬼ノ城(総社市)や由加山(倉敷市)、大元神社(宗忠神社=岡山市)などが登場。20日発売の第3巻でも倉敷市美観地区、牛窓海水浴場(瀬戸内市)などを魅力的な場所として取り上げている。

 一文字さんは「岡山ではおなじみの場所を盛り込み、私自身も思い入れの深いシリーズとなった。今後も岡山を舞台に作品を書いていきたい」と話す。

 第3巻は文庫判301ページ。680円。

(2020年11月27日 17時01分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ