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総社市山手地区の歴史、一冊に 立石さん、民話や習俗まとめる

旧山手村の民話や習俗を本にまとめた立石さん
旧山手村の民話や習俗を本にまとめた立石さん
 総社市山手地区に伝わる民話や習俗を岡山民俗学会名誉理事長の立石憲利さん(82)が本にまとめた。2004年刊行の「山手村史」編さんのため、地域の古老が寄せたアンケートを立石さんが整理したもので、今では忘れ去られようとしている山里の風習や歴史が生き生きとつづられている。

 タイトルは「総社市旧山手村 くらし・民話・俗信」で178ページの4部構成。「戦争と暮らし」や「年中行事」「子どもの遊び」などアンケートの記述をテーマごとにまとめた。終戦直前に地元で飛行場建設が計画され、岡山県内各地から作業員が徴用されていたことや、かつて盛んだったイ草栽培の様子など貴重な証言が数多く収録されている。

 「俗信」とは、占いや天気予報、病気予防など昔の人々のいわば生活マニュアルで、「正月の餅つきは9(苦)の日は避ける」や「雲が西に走ると雨」など含蓄豊かな568項目が収められた。

 山手村史の編さんに携わった立石さんがアンケートの原本を自宅に保管していた。新型コロナウイルス禍による外出自粛期間中に見直す機会があり、あらためて後世に伝える必要を感じたという。立石さんは「世の中が急速に変わっていく中で、どんどん昔のことが分からなくなってしまう。先人の知恵を新しい時代にもうまく生かしてもらえれば」と話している。

 1冊1500円(税抜き)。

(2020年11月23日 15時06分 更新)

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