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真備の陸閘廃止、防水壁新設へ 備中県民局、災害リスク軽減図る

真備の陸閘廃止、防水壁新設へ 備中県民局、災害リスク軽減図る
 岡山県備中県民局は、倉敷市真備町地区に2カ所ある「陸閘(りっこう)」を廃止する。大雨による増水時に川の堤防が途切れた部分を板で閉じ、道路の冠水などを防ぐ設備だが、西日本豪雨では機能しなかった。代わりに堤防と同じ高さの防水壁を新たに建設。設置作業の手間を省くことで水位が上がった際の災害リスクの軽減を図る。

 工事を行うのは、同町妹、同町尾崎を流れる小田川支流の内山谷川、背谷川と、国道486号が交差する橋部分。いずれも欄干のように鉄筋コンクリート製の壁を設ける。規模は、内山谷川が長さ約20メートル、高さ約2メートル。背谷川は長さ約16~20メートル、高さ約1・5メートル。高さは、倉敷市がかさ上げをする両河川の堤防とそろえ、堤防の切れ目からの越水を防ぐ。壁の上部まで水が来ても圧力に耐えられる強度を持たせる。事業費は約2億円。今月中旬から着工しており、来年6月までの完成を目指す。

 現在は国道をふさぐように支柱を立て、溝に沿って板をはめ込み土のうで固定する構造となっている。設置作業に1時間以上かかると見込まれる上、道路を閉鎖することから車が通行できなくなり、避難への影響が大きい難点がある。

 西日本豪雨時は、小田川の水位が上がったため陸閘を設置する準備を進めたが、すでに道路が冠水しており実際の作業はできなかった。浸水被害を受けて改良を検討。倉敷市と連携し、近隣住民への影響が少ない形の工法を採用した。

 同県民局は管内で陸閘の見直しを進めており、倉敷市では酒津地区の県道にある設備の改良工事を6月に終えた。

 同県民局工務第二課は「人力で作業する今までのやり方では緊急時の負担が大きい。国や市が行う堤防強化などの施策と合わせ、治水対策を図っていきたい」としている。

(2020年11月21日 13時04分 更新)

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