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岡山・安住院で天皇即位の儀礼 平穏な時代を願い僧16人が読経

平穏な時代になるように願い、厳かに催された仁王会
平穏な時代になるように願い、厳かに催された仁王会
 古代から天皇即位の翌年に行われた仏教儀礼「仁王会(にんのうえ)」が19日、岡山市中区国富の古刹(こさつ)・安住院で催された。長く途絶えていた儀礼を県内外の僧侶が力を合わせて再現し、特別な経を上げて令和が平穏な時代になるよう願った。

 一代に一度の仁王会は本来、国の安泰を守るとされる仁王経(仁王護国般若波羅蜜多(はんにゃはらみった)経)を唱える国家的儀礼。中世の戦乱などで途絶え、同経も読まれなくなっていたが、新しい時代のために原点に返って祈ろうと、地域の真言宗14カ寺の僧侶16人が集まった。

 道場となった桃山期創建の本堂には、仁王会のシンボルといえる文様・十二幅輪を軸に記した本尊が掲げられ、黄色の法衣に身を包んだ僧侶たちが囲むように着座。護摩がたかれてばちばちとはぜる中、経文を朗々と唱和すると、堂内は荘厳な雰囲気に包まれた。

 約20人の参拝者は、密を避けてゆったりと配された席で約2時間の長い儀式を堪能。岡山市北区の男性(73)は「人生で最後の機会と思って参加した。厳かな儀式で、一生の宝といえる経験ができた」と感動していた。

(2020年11月19日 20時31分 更新)

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