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白備前の牛 乳白色の輝き えとちなみ木村玉舟さんが窯出し

木村さんが窯出しした白備前の牛の置物
木村さんが窯出しした白備前の牛の置物
 江戸時代に考案された備前焼「白備前」の再現に取り組む備前焼作家の木村玉舟さん(67)=備前市=が29日、来年のえと・丑(うし)にちなんだ牛の置物を窯出しした。新型コロナウイルス収束への願いを込めた生命感あふれる作品が乳白色の輝きを放っている。

 厄払いの「やく」に引っかけ、柔らかな毛が特徴のヤク(牛科)や在来牛などの置物約30点。角や毛並みまで丁寧に表現し、表情からは力強さが伝わる。背中に笛を吹く童子を乗せたり、梅の花びらをあしらったりした遊び心あふれる作品も。高さは最大で30センチほど。緋色(ひいろ)の焼け跡と白色のコントラストが映える。

 ヤクの剥製が展示される国立科学博物館(東京)を訪れるなど2月から構想を練った。特有の色合いを出すために鉄分の少ない土を選び、自宅の登り窯で1日から10日間焼成した。

 白備前でえとの置物作りを26年続ける木村さんは「コロナ禍でどんよりした気持ちを晴らす美しい色が出せた。一刻も早い疫病退散を願いたい」と話す。

 作品は12月2~7日、天満屋倉敷店(倉敷市阿知)で開く個展に出品する。

(2020年10月29日 21時26分 更新)

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