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胎児が感染する「先天梅毒」確認 岡山県内で19年から2年連続

胎児が感染する「先天梅毒」確認 岡山県内で19年から2年連続
 岡山県内で梅毒患者の発生が高水準で続く中、妊婦から胎盤を通じて胎児が感染する「先天梅毒」が2019年と20年に2年連続で1人ずつ確認されていたことが県のまとめで分かった。県内では03年に確認されて以降15年間、感染の報告はなかった。若い女性の感染増を背景に、今後さらなる拡大も懸念される。

 梅毒は細菌による性感染症で、大人の場合、初期は性器や唇などにしこりやリンパ節の腫れが出て、進行すると全身に赤い発疹ができる。胎児に感染すると死産や早産のほか、目や耳に障害が残る恐れがある。

 県によると、患者数は14年以降増加。17年には前年比4・3倍の172人に激増し、18年160人、19年190人となっている。今年も10月4日現在で129人(暫定値)と、高い水準を維持している。

 患者は依然として男性が多い一方、女性の占める割合が増えてきており、18年以降は全体の4割近くに達している。特に若年層の感染が目立ち、今年は女性の患者51人のうち20代は24人、10代は10人に上っている。

 県によると、女性の感染者が増えている理由は分からないが、全国でも同様の状況。妊娠・出産が多い年代の女性患者の増加に伴い、先天梅毒の報告も相次いでいる。国立感染症研究所の統計では、13年まで1桁だった報告数が、14年からは15人前後で推移し、19年には23人に上っている。

 若年層への広がりを受け、県は19年度から高校生向けの啓発ちらしを初めて作成し、注意喚起に力を入れている。県健康推進課は「不特定多数との性的接触を避けたり、避妊具を使用したりといった予防を心掛け、不安なときは保健所などで検査を受けてほしい」と訴える。

(2020年10月28日 21時59分 更新)

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