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少子高齢化が問題なのは、人間社…

 少子高齢化が問題なのは、人間社会だけではないらしい。森林も少子高齢化が進むという▼戦後に植林され成長した多くの木々が山に残り、高齢化した。伐採が滞って、その跡に新たな木が植えられないから若木は少ない。放置された豊かな森林資源の有効活用が日本の大きな課題だ▼こんな話を耳にしたのは、学童保育施設に関する勉強会だった。多くの施設が小学校の敷地などにプレハブで建てられてきた。勉強会は、施設の木造化を進めようと話し合う。岡山県学童保育連絡協議会の糸山智栄会長らが8月末から月2回、オンラインで開催し、全国の学童保育や建築、木材関係者らが参加する▼一般的に公共施設がプレハブで新設されることはないだろう。だが、学童保育施設はおおむね仮設的な位置づけのままだった。「『仮設』なのに20、30年も使っている」との皮肉も聞かれる▼岡山県内では、新築や建て替えの数が多い岡山市が2年前にプレハブから切り替えるなど、木造施設が広がり始めた。「夏は涼しく、冬は暖かい」「子どもが落ち着く」などと好評だ▼子育てや少子化対策が重視され、学童保育は自治体の中核的施策になってきた。山で出番を待つ木々の活用と保育の質の向上。縦割り行政を超えて両者をマッチさせたい。二つの少子高齢化問題に同時に応えることでもある。

(2020年10月19日 08時00分 更新)

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