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今年のノーベル平和賞は、飢餓の…

 今年のノーベル平和賞は、飢餓のない世界を目指して食料支援を続けている国連機関・世界食糧計画(WFP)に贈られることが決まった。内戦や災害に苦しむ現場に食料を届け、人々の命を救おうと設立されて来年で60年になる▼そのニュースに接していて、ある数字が目に留まった。WFPが2018年に、支援用に購入した食料の量、360万トンである▼頭に浮かんだのが、まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」。日本では年600万トンを超す。国民1人約48キロという計算になる▼販売の現場などで対策が広がってはいる。回転ずしの店ではビッグデータを駆使して無駄が出ないように流すネタの量を算出。スーパーでは人工知能(AI)が天候などを基に品目ごとの販売予測をする。工夫の結果、廃棄は減ってはいるが、先のような数字を目にすると心が痛む▼10月は食品ロス削減月間。環境省は先週、店で残した料理を持ち帰る「mottECO=モッテコ」の取り組みを進めると発表した。「もっとエコ」「持って行こう」の意味を込めた。飲食店が用意する持ち帰り容器のデザイン公募などを通して啓発を図っていくという▼お役所に促されるまでもなく、もともと「もったいない」の精神が根付く日本である。暮らしの中に無駄はないか。日々、足元から見直していきたい。

(2020年10月16日 08時00分 更新)

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