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パナソニック岡山工場 閉鎖へ 21年9月末に、従業員は配置転換

2021年9月末に閉鎖するパナソニックの岡山工場
2021年9月末に閉鎖するパナソニックの岡山工場
 パナソニック(大阪)は1日、業務用AV機器を生産している社内カンパニー、コネクティッドソリューションズ(CNS)社岡山工場(岡山市東区東平島)を2021年9月末に閉鎖すると発表した。生産は開発拠点がある大阪府門真市を中心に移管する。従業員は配置転換で雇用を維持する。

 この日、CNS社の芝高誠二岡山工場長と蓑原英樹カンパニー広報室長が岡山市内で会見した。芝高工場長は移管の理由について「企画、開発、販売の拠点である門真市に製造も集約することで、顧客の要望に迅速に応えられる効率的なものづくりを進められる」と説明。「岡山で培ってきた経験やスキルを新たな拠点で継承していきたい」と述べた。

 岡山工場は約8万1300平方メートルの所有地に6棟(延べ約5万6600平方メートル)がある。スタジオカメラなど業務用AV機器を製造する国内唯一の拠点で、プリズムなど光学部品の加工技術は世界トップレベル。主な移管先の門真市では大型プロジェクターの開発や製造を行っており、関連部門との連携を強化するという。

 従業員301人の半数以上は岡山県出身で、同日、閉鎖方針を説明した。跡地の活用法は未定。新型コロナウイルスの感染拡大や、18年7月の西日本豪雨で岡山工場が浸水被害を受けたことは閉鎖の判断に影響していないという。

 障害者を中心に約90人(契約社員含む)を雇用する子会社のパナソニック吉備(岡山県吉備中央町竹部)は岡山工場の仕事を多く請け負っているが、蓑原室長は「極力影響が出ない形にしたい」と話した。

 ■異動先、佐賀工場も

 パナソニックは岡山工場勤続36年の芝高誠二工場長(54)らが岡山市内で会見した。一問一答は次の通り。

 ―西日本豪雨の被災後も再稼働を選んだ。閉鎖はいつ固まったのか。

 「水害の被害は大きかったが、当時は閉鎖方針は決まっていなかった。その後、顧客ニーズに沿った改革を進める中で、門真に統合する方が競争力が高まると判断した」

 ―異動先の見通しは。職種転換を求める可能性はあるか。

 「現時点では門真を中心に、電子マネー用端末などを手掛ける佐賀工場(佐賀県鳥栖市)も候補に挙がっている。再編の主眼は『ものづくりDNA』の継承で、すぐに職種転換してもらうことはない。しっかり対話し、スキルを生かせる場所で頑張ってもらいたい」

 ―地域に対して思うことは。

 「毎年の夏祭りや少年サッカー大会など、地元を盛り上げようと努めてきたが、時代の流れで継続がかなわなくなった。多くの方にご協力いただき、感謝している。閉鎖は残念でならず、本当に申し訳なく思っている」

(2020年10月01日 20時21分 更新)

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