山陽新聞デジタル|さんデジ

「プライベートゾーン」という言…

 「プライベートゾーン」という言葉は難しいかなと思って使わないが、小学4年の息子に時々、こんな話をする。「水着で隠すところは大切なところ。他の人に見せたり、触らせたりしたらいけないよ」▼まだ十分に意味が分かっていないだろう息子は笑っている。「分かっているって。触ってくる人がいたら嫌だ、やめてって言うんでしょ」▼以前、性暴力から子どもを守る活動をしている岡山県内の民間団体を取材して衝撃を受けたことがある。自分の体は自分のもの。嫌なことをされたら嫌だと言っていいんだよ―。そんな大切なメッセージを自分の子ども時代には聞いたことがなかったからだ▼諸外国より遅れていると指摘される日本の性教育。政府もようやく動きだし、6月に予防教育を強化する方針を打ち出した。幼少期からプライベートゾーンについて教え、中高校生には親密な間柄でも嫌なことは嫌と言う大切さを伝えるという▼10代で性被害に遭った女性の体験を読んで胸が痛んだ。「相手は信頼していた大人。言うことを聞かないといけないと思ってしまった」。「ノー」と言える力を育む取り組みを進めたい▼政府はきょう、性被害に遭った人が相談できる全国共通短縮ダイヤル「#8891」を開設する。被害に遭ったとしても、一人で悩まなくていいんだよ、と伝えたい。

(2020年10月01日 08時00分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ