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「春から文句も言わず頑張ってい…

 「春から文句も言わず頑張っていたけれど…」。先日、知人がため息交じりに話していた。小学6年生の子どもが、修学旅行の中止を知って「たがが外れたように泣いた」という▼秋の行楽シーズンを迎える中、新型コロナウイルス感染の不安が拭えないとして修学旅行を取りやめる小中高校が相次いでいる。学校側とて、もどかしさがあるのだろう。“代替旅”を行うケースも少なくない▼近場への日帰り旅行に切り替えたり、地元の愛好団体の招きでカヌー体験をしたり。訪問予定だった名刹(めいさつ)の高僧にビデオメッセージを頼んだPTAや、将来集まって「二十歳の修学旅行」をする際の補助を約束する自治体も▼実施に踏み切る場合は、貸し切りバスを数台余分に借りて離れ離れに座るといった対策が講じられるようだ。それでも、「感染リスクが家族にまで及ぶ」「旅は不要不急」。そんな保護者の声もあると聞く▼対して世間では、国が旅行代金の最大50%相当分を肩代わりする「Go To トラベル」の話題がにぎやかだ。全国どこへ旅しても割引対象となる来月以降は一層盛り上がるのではないか▼文部科学省は学校での旅行に制度を活用するよう勧めている。予定していたのとは違っても、各校の取り組みを周りの大人が後押しできるといい。級友との思い出はやっぱり特別だから。

(2020年09月27日 08時00分 更新)

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