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路線バス「瀬戸大橋線」廃止へ 島民、岡山へ唯一の公共交通機関

坂出市の櫃石島を走る路線バス「瀬戸大橋線」=4日午前8時47分
坂出市の櫃石島を走る路線バス「瀬戸大橋線」=4日午前8時47分
路線バス「瀬戸大橋線」廃止へ 島民、岡山へ唯一の公共交通機関
 倉敷市児島地区と瀬戸内海に浮かぶ有人3島(坂出市)を結び、下津井電鉄(岡山市北区大元駅前)が運行する路線バス「瀬戸大橋線」が、来年3月末で廃止されることが決まった。島で暮らす住民にとって岡山県側にアクセスする唯一の公共交通機関だが、運行開始から33年で姿を消すことになる。新型コロナウイルスの影響で同社の経営環境が急激に厳しさを増し、路線維持が難しくなった。

 同線は瀬戸大橋が開通した1988年4月に島民や観光客らの足として設けられた。倉敷市のJR児島駅から橋を通り、坂出市の櫃石島、岩黒島を経由して与島に向かうルートで、1日6往復する。同社などによると、運行開始当初から利用は思ったほど伸びず、ここ数年は乗客が全くいない便もあったという。

 同社は国と岡山、香川両県、坂出市の財政支援を受けながら運行を維持してきたが、収益性の高い高速バスの収支がコロナ禍で急速に悪化。同線の赤字をカバーする体力を奪われ、今年7月に両県側に廃止意向を伝えた。香川県側から存続を求める要望書が出されたものの結論は変わらず、同社は8月、四国運輸局香川運輸支局に廃止届を提出した。

 同社バス事業部は「この先も黒字になる見込みはなく、廃止せざるを得ない」と理解を求める。

 同社は10月1日以降、同線を現行の半分の1日3往復に減便して運行する。減便後は、坂出方面から与島まで路線バスを走らせている琴参バス(丸亀市)が、岩黒島と櫃石島にもルートを延ばし、平日は3往復、土日曜・祝日は2往復するとしている。来年4月以降の対応については「未定」(琴参バス)。

 香川県や坂出市は、代わりの運行業者を探すなど路線の維持に向けた検討を重ねている。

(2020年09月05日 20時41分 更新)

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