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泥水に漬かった写真修復 熊本支援 真備でボランティア団体奮闘

熊本で水没したアルバムを乾燥させながら、写真の状態を説明する福井さん
熊本で水没したアルバムを乾燥させながら、写真の状態を説明する福井さん
 西日本豪雨により浸水被害を受けた倉敷市真備町地区で、今年7月の九州豪雨の被災地・熊本県から届いた泥水に漬かった写真の修復作業が行われている。ボランティアらが、同様の災害に見舞われた地域に思いをはせ、家族の歴史や思い出が刻まれた写真をよみがえらせようと奮闘している。

 取り組んでいるのは、写真の清浄を行うボランティアグループ「あらいぐま岡山」。顧問の福井圭一さん(49)によると、かつて真備町で写真洗浄のボランティアを経験した人が熊本の被災地で活動を立ち上げた。水没した写真の腐食を止めるためにはできるだけ速く乾かす必要があるが、被災地では対応が難しいため、岡山側で預かることを申し出た。

 グループは8月中旬、被災者9人から段ボールで送られたアルバムなどを受け取り、真備町箭田の作業場の2階約40畳を専用の乾燥場として使用。建築資材で大人の背丈ほどある棚を4台作り、2、3段に区切ってアルバムを広げ、下から扇風機の風を当てて乾燥させている。3日~1週間で乾くという。

 送られてきた写真は表面が紫色に変色するなどしているものの、晴れ着姿で笑顔を見せる若い女性や学校のクラス写真、赤ちゃんのスナップなど写真に込められた持ち主の思いが伝わってくる。

 福井さんらは「熊本は土砂に覆われ、写真に泥がたくさん付着している。ただ、真備より早く乾燥作業に入れたので腐食が進んでおらず、カビの量も少ない」と写真の“復活”に期待する。

 現在ある写真は、9月半ばには熊本に返却する予定とし、被災地で洗浄して持ち主に返す。福井さんらは「写真に刻まれた思い出を取り戻したい人は多いはず。劣化が激しいからと諦めて捨てたりしないでほしい」と話し、現地入りする復興ボランティア団体にチラシを配ってもらって写真洗浄の活動をアピールしている。今後も現地の団体と連携しながら支援を継続していく。

(2020年09月03日 20時34分 更新)

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