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選挙をいかに有利に戦うか。その…

 選挙をいかに有利に戦うか。その戦術として最近用いられるのが「後出し」である。知名度のある候補が、あえて遅れて出馬表明する▼早々と名前が出るとあら探しの標的になりやすい。満を持して最後に名乗りを上げればメディアの注目も集まり、関心を引いたまま選挙に入れる。そんな計算が見てとれる▼選挙の駆け引きといえば衆院の解散時期もそうだ。わが方に有利な“風”が吹いているときに。敵陣営の準備が整う前に。解散権を持つ首相がカードを切るタイミングを見極め、大義名分は二の次という解散総選挙を見てきた▼後出しや前倒しがありなら、先送りも、ということか。香港で来月予定されていた立法会(議会)選挙が1年延期されることになった。議会の承認も経ずに決まったものだ。香港政府が理由に挙げたのが新型コロナウイルスの感染拡大である▼ただ、その説明を真に受けることは難しい。選挙を目前に、香港の民主派勢力の勢いは増している。香港政府と背後にいる中国が警戒感を強め、親中派の議席が奪われるのを避けた、との見方は多い▼折しも、米国のトランプ大統領は形勢不利が伝えられる11月の大統領選延期にツイッターで言及した。こちらは与野党が反対し、実現しそうにはないものの、民意に目を凝らすべき為政者としてあまりに安直すぎないか。

(2020年08月06日 08時00分 更新)

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