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「いただきます」は心の中で。机…

 「いただきます」は心の中で。机は離し前を向いたまま。副菜を1品減らして配膳時間を短縮…。新型コロナウイルス対策で一変した学校給食の風景が、各地から届いた1学期だった▼黙々と箸を運ぶ子どもたちがけなげで気の毒になる。それでも友達と食を共にする喜びは格別なのだろう。長い休校を経て給食が始まった6月ごろ、「うれしい」「おいしい」という声が度々報じられていた▼そんな楽しい時間とも、しばしお別れだ。学期を延ばして学習の遅れに対応していた学校でも、そろそろ夏休みが始まる。そして例年問題となるのが、休みに入った途端に栄養が不足して痩せる子がいることである▼決して特殊な事例ではない。厚生労働省は先日、18歳未満の7人に1人が貧困状態にあると公表した。2018年時点の調査だから、コロナ禍に直撃され、困窮家庭はさらに増えたのではないか▼こうした家庭を支える民間団体が、約3カ月続いた休校措置中、緊急会見で訴えていた。給食という命綱を失った親たちは自分の食事を1日1回にして食べさせたり、雑炊でかさを増して日々をしのいだりしている、と▼岡山県内でも宅配による食の支援や、活動を再開した子ども食堂が増えている。寄付などで取り組みを後押ししたい。窮屈なこの夏を、せめてどの子も元気に過ごせるように。

(2020年07月29日 08時00分 更新)

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