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矢掛の町並み重伝建選定へ 町教委が保存計画を策定

重伝建の選定を目指す矢掛町中心部の町並み
重伝建の選定を目指す矢掛町中心部の町並み
矢掛の町並み重伝建選定へ 町教委が保存計画を策定
 岡山県の矢掛町教委は、旧山陽道の宿場町の趣を残す町中心部の町並みについて、国重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の選定に向けた申請に必要となる保存活用計画をまとめた。今月中をめどに文化庁に申請し、秋にも文化審議会の答申で結果が判明する見通し。

 計画では、重伝建を目指す伝統的建造物群保存地区(伝建地区)として旧山陽道沿いの東西約800メートル、11・5ヘクタールを指定。江戸期に大名らが宿泊した旧矢掛本陣、脇本陣(いずれも国重要文化財)とともに古い白壁の町家が多く現存しており、昭和30年代ごろまでの217棟に門や塀などを加えた計226件を歴史的価値が高い伝統的建造物と認定した。

 保存地区では建物の外観変更に町の許可を要するため、許可基準も明示。木造で2階建て以下▽旧山陽道沿いでは建物の前面外壁の位置を周囲の伝統的建造物に合わせ、後退させない―などとした。

 地区の指定に当たっては、これらの制約を受ける住民が合意することが望ましく、町教委は該当の約200世帯について「おおむね了承が得られた」としている。より厳格に保存が求められる伝統的建造物は約380件の候補から所有者が合意した物のみを認めた。

 町教委は家の跡継ぎ不足などで町並みが失われつつあるとして重伝建の申請を計画。保存活用計画は、学識経験者や地元自治会長らによる審議会を昨夏設けて検討に入り、今年6月下旬に策定した。

 重要伝統的建造物群保存地区 市町村が指定した伝統的建造物群保存地区のうち、申請に基づき、文化庁が価値が高いと判断した場合に選定される。地区内では建物や土地が固定資産税の減免対象となり、修理の際に補助が受けられる。現在、全国で120地区あり、県内では美観地区のある倉敷市の倉敷川畔、高梁市吹屋、津山市城東の3地区。2020年度は矢掛町のほか、津山市も城西地区の選定を目指している。

 

(2020年07月27日 14時52分 更新)

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