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GoToトラベル初日の岡山県内 4連休を前に静かな滑り出し

閑散とした倉敷市美観地区。川舟流しの利用も少なかったという=22日午後1時6分
閑散とした倉敷市美観地区。川舟流しの利用も少なかったという=22日午後1時6分
来客に備え、椅子や机を消毒する真庭市・湯原温泉の旅館従業員=22日午後0時58分
来客に備え、椅子や机を消毒する真庭市・湯原温泉の旅館従業員=22日午後0時58分
 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府の観光支援事業「Go To トラベル」が始まった22日、岡山県内の主な観光地では客足が鈍く、23~26日の4連休を前に静かな滑り出しとなった。観光関係者は旅行需要の回復を期待する一方で感染リスクの高まりを懸念。旅行者からは手続きの煩雑さに対する戸惑いも聞かれた。

 年間300万人以上が訪れる県内最大の観光地・倉敷市美観地区。夏休みシーズンに入り例年なら平日も観光客でにぎわう倉敷川沿いの人影はまばらで、近くの観光バス駐車場にも車両は見られなかった。

 この日の午前中、倉敷川を往来する「くらしき川舟流し」の乗客は10人。コロナ禍以前の2割以下の水準で、船頭を務める同市、大塚義輝さん(73)は「全国的に再び感染者が増え、外出を控えているのだろう。観光客が増えることを期待したいが、ウイルスが広がらないかという不安もある」と語った。

 岡山市の後楽園も来園者の姿は少なく、さいたま市から訪れた会社員女性(49)は、東京を中心に感染が再拡大する前から旅行を計画していたといい「ウイルスを持ち込んだと言われないよう、しっかり対策をしなければ…」と複雑な表情だ。

 後楽園事務所によると、4~6月の来園者数は前年同期と比べて9割減。同園では8月1日から開始するライトアップイベントに合わせてマスク着用の呼び掛けを強化するとともに、入園時の検温の導入を検討しており、信江幸雄所長は「安心して来園してもらえるよう手を尽くす」とする。

 真庭市・湯原温泉街の宿泊施設は、利用者が割引額の還付を受ける際に必要な宿泊証明書の準備や施設内の消毒作業に追われた。旅館「元禄旅籠油屋」を経営する高橋忠孝さん(52)は「近場を中心に客足の回復に弾みがつけば」と期待する一方、「かじか荘」を経営する秦正明さん(65)は「地元で感染者を出してしまわないか心配」と打ち明ける。

 観光客からは、事業を巡って二転三転した政府の対応や複雑な還付手続きに対する不満も。家族4人で湯原温泉街を訪れた岡山市南区、会社員男性(41)は「割引はありがたいが、開始時期や対象地域など二転三転して困惑した」。倉敷市美観地区に妻と日帰り旅行中の神戸市北区、団体職員男性(58)は「手続きの仕方が分からないので(事業の活用は)諦めた。もっと簡単に利用できるなら宿泊して帰れたのに…」と話した。

(2020年07月22日 20時43分 更新)

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