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暴力団抗争歯止めに期待 警戒区域指定 活動拠点移す懸念も

岡山市で発生した銃撃事件現場を調べる捜査員。県公安委員会は事件に絡む2暴力団を「特定抗争指定暴力団」に指定することを決めた=5月30日、岡山市北区田町
岡山市で発生した銃撃事件現場を調べる捜査員。県公安委員会は事件に絡む2暴力団を「特定抗争指定暴力団」に指定することを決めた=5月30日、岡山市北区田町
 岡山市で5月に起きた銃撃事件を受け、岡山県内でも25日、山口組と神戸山口組が「特定抗争指定暴力団」に指定され、同市が両組織の活動を厳しく制限する「警戒区域」となることが決まった。激化する抗争に歯止めがかかると期待される一方、両組織が区域外での活動を活発化させる恐れもある。

 「市内で組員が徒党を組んで出歩いたり、会合を開いたりすることが難しくなり、抗争やトラブル抑止につながる」。ある捜査員は指定の狙いを話す。

 県内最大の繁華街を抱える岡山市は県内の暴力団の7割近い21組織が集中する中四国地方屈指の“密集地帯”。規制対象となる組事務所は山口組が1カ所、神戸山口組が9カ所に及ぶ。7月7日に効力が発生する警戒区域では、抗争の終結までおおむね5人以上の組員らの集合や組事務所の使用が禁止される見通しで、県暴力追放運動推進センターは「規制強化や分裂騒動で組員減少が進む両組織の一層の弱体化が図れる」と歓迎する。

 一方で懸念されるのが警戒区域外に活動を移す動きだ。今年1月に区域設定された愛知県や兵庫県内では区域外への幹部の会合や居宅の移転が確認され、区域の追加につながった。区域外だった岡山市でも、今年に入り山口組最高幹部らによる会合や儀式の開催が確認された。

 県内でも岡山市での規制を逃れ、山口組の直系団体がある津山市、神戸山口組の直系団体がある倉敷市などへ拠点や活動の場を移す危険性も残る。県警幹部は「監視を逃れようとする動きへも注意深く目を光らせ、適切に対応を講じていく」と強調する。

(2020年06月25日 22時04分 更新)

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