山陽新聞デジタル|さんデジ

県内のプール営業判断 難しい対応 コロナ…利用客の思いや経営面考慮

今季の休業を決めた鴨方B&G海洋センターのプール。ブルーシートで覆っている
今季の休業を決めた鴨方B&G海洋センターのプール。ブルーシートで覆っている
営業を再開した児島マリンプール。感染防止策を講じた上で利用者を迎えた
営業を再開した児島マリンプール。感染防止策を講じた上で利用者を迎えた
 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、岡山県内の一般向けプール施設の間で営業を巡る判断が分かれている。大勢の来場者が集まることによる感染リスクを懸念して今季の休業を決めた施設がある一方、人数制限などの対策を講じて営業を始める動きも。いずれの施設もそれぞれ事情を抱えており、夏本番を前に難しい対応を迫られている。

 日本スイミングクラブ協会(東京)は全国のスイミングクラブに向けたガイドラインを策定。多くのプールは消毒剤を使用しており、水中のウイルス感染のリスクは低いとするものの、更衣室などの消毒や3密(密閉、密集、密接)対策が必要と指摘している。

 鴨方B&G海洋センター(里庄町)は、今季のプールの営業をしない。例年は5~9月まで利用可能だが、運営する浅口市教委の担当者はブルーシートで覆ったプールを見ながら「水を入れ替えるなど準備を整えた後、再び新型コロナで休業せざるを得なくなれば損害は大きくなる」と話す。

 レジャー向け屋外プールとして人気のヘルスピア倉敷(倉敷市)と、県総合グラウンド水泳場(岡山市)も今季の休業を決定。「毎年大勢の人が来場するため、感染リスクを完全に排除しきれないと考えた」(ヘルスピア)、「更衣室が狭く3密の回避が難しい」(同水泳場)と説明する。

 一方、児島マリンプール(倉敷市)は「再開を心待ちにする地域の利用者も多かった」とし、今月1日に43日ぶりに再オープンした。万が一に備え、利用者が名前や連絡先などを登録する取り組みを新たに導入。入場時の検温や消毒の徹底に加え、更衣室の利用時間短縮を図るため水着に着替えてから来場するよう呼び掛ける。

 1日に営業を45日ぶりに再開したグリーンヒルズ津山グラスハウス(津山市)。更衣室で利用可能なロッカーを半分に減らしたのに合わせ、入場者数を同程度に制限する措置を講じた。レストランなども閉鎖しており「収益減は避けられないが、経営を維持するため行政の指導の下、できる限りの対策を整えていく」とする。

 西日本最大級の施設を備えるサントピア岡山総社(総社市)は7月18日のオープン予定。入場制限や更衣室の換気向上などの対策を取る計画で、詳細について保健所と相談中だ。

 県内では、今季は渋川海水浴場(玉野市)をはじめ多くの海水浴場が開設されないため、プールに人が集中することも懸念される。サントピアは「今年はCMやポスターの制作を中止した。それでも入場を断るほどの来場があったらと思うと不安」と漏らす。

 ある施設は「各施設とも利用客の思いや経営面を考慮しての判断になるが、現在の状況では休業、営業のいずれにしても難しい対応となる」としている。

(2020年06月13日 21時15分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ