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第一次産業に国、岡山県が支援次々 経営維持へ融資や助成

第一次産業に国、岡山県が支援次々 経営維持へ融資や助成
 新型コロナウイルス感染症の影響で農業や畜産、漁業など生産者の経営が打撃を受けている。食品の安定供給は、市民生活の根幹に関わるだけに、国や岡山県もさまざまな支援策を講じている。

 県によると、新型コロナの影響は牛肉、野菜、水産物など広範囲に及んでいるという。外食需要の縮小で、牛肉は枝肉や子牛の市場価格が1月以降下落。野菜も業務用を中心に苦戦しており、赤磐市特産の葉物野菜・エンダイブは4月の相場が前年比の2割になった。水産物はヒラメやサワラなどの高級魚を中心に値下がりし、贈答需要が大きい特産の桃やブドウといったこれからシーズンを迎える高級果物への波及も懸念されている。

 当面の資金繰り対策(金融支援)としては、日本政策金融公庫などが実質無利子や無担保での融資を実施している。収入が半減した場合に最大200万円を国が支給する「持続化給付金」や、業績が悪化しても雇用を維持する事業主などに支払う「雇用調整助成金」は農林漁業も対象だ。

 今季を何とか乗り切っても、収益悪化で来季以降の生産に支障が生じるケースも考えられる。「高収益作物次期作支援交付金」は、市場価格の下落が著しい花や野菜、果物の生産者に対して、種や苗の購入や機械レンタル費を補助(10アール当たり5万円)する。

 6月から国会審議が始まる第2次補正予算案ではさらに制度が拡充される予定。同交付金の補助は10アール当たり最大80万円まで引き上げられる見通しだ。農林漁業者の経営維持に向けた販路開拓などに助成する「経営継続補助金」、肉用子牛の全国平均価格が一定基準を下回った際、1頭当たり1万~3万円を交付する「優良肉用子牛生産推進緊急対策事業」も検討されている。

 中国四国農政局(岡山市北区下石井)は3月から電話での総合相談窓口(086―224―9400)を設け、生産者からの問い合わせに応じており、これまでに資金繰りなどの相談が約40件あったという。

 県も国庫支出金を活用して補正予算案を編成し、11日開会予定の県議会に上程する。県産和牛27トンを買い上げて学校給食で提供する事業には2億7800万円を計上。県が民間と業務提携し、高級な桃やブドウのインターネット販売を促す事業に1300万円を充てる。

 本年度開設した県の農林水産ポータルサイト「おかやまアグリネット」では、新型コロナ関連の国などの支援策をまとめたリーフレットを公開している。県農政企画課は「随時最新の情報に更新していくので、参考にしてほしい」としている。

(2020年06月04日 13時32分 更新)

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