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井原鉄道、利用者過去最低見込み 20年度試算、コロナ影響

井原市内を走る井原鉄道の列車
井原市内を走る井原鉄道の列車
井原鉄道、利用者過去最低見込み 20年度試算、コロナ影響
 井原鉄道は28日、2020年度の利用者数が新型コロナウイルスの影響で約88万人となり、1999年の開業以来、最低になるとの試算を公表した。

 同社によると、利用者数は3月から新型コロナの影響が出始め、4月は前年比60・8%の6万641人だった。同29日から19日間、運休・部分運休したこともあり、5月は前年比で半分程度に落ち込んでいるという。

 今後、経済活動と学校の再開で通勤・通学の定期客が前年比95%程度に戻る一方、レジャーや買い物利用の一般客はマイカーへのシフトや外出自粛ムードが続くとみて同50%と想定。4、5月の状況と合わせ、1年間の利用者数を算出した。

 これまでは、西日本豪雨の影響を受けた18年度の95万5087人が最低で、3210万円の最終赤字だった。

 ■19年度決算は2年ぶり黒字 利用者110万人回復

 総社市と福山市神辺町を結ぶ井原線を運行する井原鉄道(井原市東江原町)は28日、2019年度の業績を発表した。利用者数は西日本豪雨の影響で過去最低だった18年度に比べ15・8%増の110万6413人となり、17年度と同水準に戻った。決算は2年ぶりに最終黒字を確保した。

 利用者数の内訳は、定期の通勤・通学者が20・5%増の73万8360人。定期外の一般利用者が7・5%増の36万8053人。

 決算は、鉄道事業の売上高に当たる営業収入が10・6%増の3億2865万円。令和改元記念入場券や地元ゆかりの弓の名手・那須与一にちなんだグッズ販売も貢献した。人件費や燃料代といった営業費用は、豪雨後に運行した代行バスや設備復旧の費用などがなくなり、同2・7%減の5億1330万円。差し引き1億8465万円の損失となった。

 井原線の経営は、運行・運営に関わる費用を同社、車両や線路といったインフラの維持管理費は沿線自治体が負担する「上下分離方式」を採用している。国や自治体の補助金2億2087万円などを加味すると、最終損益は3943万円の黒字だった。

 この日は井原市内で取締役会があり、記者会見した藤本悌弘(やすひろ)社長が「業績回復に向けた取り組みに一定の成果が出た。今後も知恵を絞り、増収策に努めたい」と話した。

(2020年05月28日 20時18分 更新)

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