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幸せつなぐ「ハッピーちゃん」 備前の道路清掃奉仕のシンボル

国道2号沿いに並ぶ「ハッピーちゃん」。地域美化活動のシンボルだ=備前市東片上
国道2号沿いに並ぶ「ハッピーちゃん」。地域美化活動のシンボルだ=備前市東片上
 備前市東片上の国道2号沿い。植樹帯の一角に小さな女の子を思わせるシルエットのオブジェがある。スカートのような円すい形の備前焼に、顔に見立てた金属の輪が付いている。地域のボランティアによる道路清掃活動のシンボルだ。

 “生みの親”は樫本美喜恵さん(65)=同市友延。2005年夏、慢性骨髄性白血病と診断されたのをきっかけに、清掃ボランティアを始めた。闘病生活を送る中、「多くの人の力で生かされていると気づいて…。自分にできる社会貢献をしたいと思ったんです」と振り返る。

 最初は一人きりだった。次第に仲間が増え、06年にボランティアグループ「ユーサービス備前」を立ち上げた。今では約20人が参加し、国道沿い約2・5キロを月1回のペースで清掃している。植樹帯のオブジェは18年から置き始めた。地元の企業や団体からの協賛を受け、市内の知的障害者福祉施設・ひだすき作業所に制作を依頼している。

 病と向き合いながら15年続けてきた清掃ボランティアを「元気のもと、生きる力」と言う樫本さん。多くの人の思いがつながり、国道沿いは「見違えるようにきれいになった」と実感している。

 その喜びを地域に広げようと、清掃している一帯を「しあわせつなぐボランティアロード」、オブジェは「ハッピーちゃん」と名付けた。4月、7体が新たに仲間入りし13体に。ロープで作ったハッピーちゃんたちの手は、しっかりと結ばれている。

(2020年05月09日 21時27分 更新)

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