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県内呉服店にさらしの注文殺到 マスク自作で需要、在庫切れ店も

さらし不足を受け注文が相次ぐかもや呉服店の手ぬぐい=岡山市北区奉還町
さらし不足を受け注文が相次ぐかもや呉服店の手ぬぐい=岡山市北区奉還町
 新型コロナウイルスの感染拡大が、岡山県内の呉服店に思わぬ影響をもたらしている。マスクを自作しようと、さらしの注文が殺到。在庫切れになる店舗が相次いでいる。

 県内でさらしの需要が高まったのは4月の初めごろとみられる。岡山市北区表町の呉服店・守田屋では、半年分として10反ほどの在庫を持っていたが、「1週間で売り切れてしまった」という。

 市中心部の各店によると、さらしは「たまに売れる程度」で、通常の在庫は2~3反ほどという店舗も多い。それもすぐに売り切れ、品切れ状態が続いている。

 現在は問屋が在庫切れに陥り、入荷の見通しは立っていない。注文の問い合わせは来るが、販売できないという。同様の声は、倉敷市や津山市などの店からも聞かれる。

 インターネット販売にも取り組む岡山市北区奉還町のかもや呉服店には、県外からの注文が殺到している。岡山でさらし需要が高まる前の今年2月ごろから、東京や大阪、名古屋といった大都市圏から相次いでさらしの注文が届いた。

 さらしが品薄となった現在も、ガーゼや手ぬぐいなどが次々売れる。大都市圏の衣料品店の休業で衣類が買えず、寝間着が求められたりもしている。

 店長の高谷一偉さん(48)は「主力ではない布製品がこんなに大量に売れるなんて普通ならあり得ない」と驚き、日々、全国各地への商品発送に追われているという。例年なら春先からが書き入れ時だったが、このところ店舗を訪れるのは1日1、2人程度と少ない。本業では苦しい戦いが続く。

(2020年05月08日 19時58分 更新)

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