山陽新聞デジタル|さんデジ

岡山済生会病院 脊椎手術全て中止 院長名で指示「後遺障害の疑い」

 岡山済生会総合病院(岡山市北区国体町)が今年1月以降、脊椎に関する全ての手術を中止していることが、2日分かった。病院は「患者に手術との因果関係が疑われる後遺障害が生じた」と理由を説明。手術待ちの患者は多数いるとみられるが、再開の見通しは立っていないという。

 同病院によると、ヘルニアや腰椎すべり症といった脊椎手術は脳神経外科の専門医3人が担当。昨年8~10月、背骨をつなぐ靱帯(じんたい)が骨化して神経を圧迫する難病「後縦(こうじゅう)靱帯骨化症(OPLL)」の手術を受けた患者2人に重度のまひが生じ、院長名で手術の中止を指示したとしている。

 関係者によると、同病院はこれまでに165例のOPLL手術を行い、実績は中四国最多とされる。切開部分を最小限にとどめる「鍵穴式」と呼ばれる高難度の手法を採用、早期回復が望めることから岡山県外からも手術の希望が相次いでいるという。

 同病院は外部の医師を交えて詳細な原因究明を進めており、「患者には申し訳ない。過去の脊椎手術についても検証し、再発防止を図りたい」としている。

 一方、専門医3人は2日までに、「手術に過失はない」として院長による中止指示の無効を求めて岡山地裁に仮処分を申請した。代理人弁護士は「3人へのヒアリングを行わず、一方的に中止を決めるのは不当だ」と指摘し、手術の再開を求める元患者ら5千人以上の署名が集まっているとしている。

(2020年05月03日 08時00分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ