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漂着海ごみ ポリ袋を食べるシカ 福山沖無人島で確認

プラスチック類を食べる宇治島のシカ(岩田代表理事撮影)
プラスチック類を食べる宇治島のシカ(岩田代表理事撮影)
漂着海ごみ ポリ袋を食べるシカ 福山沖無人島で確認
 岡山県境に近い福山市沖の無人島・宇治島で、海ごみとして漂着したとみられるポリ袋などをシカが食べているのが撮影された。環境への悪影響が指摘されているプラスチック類が生態系に入り込んでいく一端をうかがわせる。

 撮影したのは、海の環境保全を図る一般社団法人「E.Cオーシャンズ」(愛媛県八幡浜市)の岩田功次代表理事。瀬戸内海の海ごみを調査している中で、2月28日に船で近づき、写真や動画に収めた。

 「それを食ったら死ぬぞ」―。動画には岩田代表理事が叫ぶ声も入っている。16頭のシカが砂浜に出て、ポリ袋などプラスチック類を複数の場所でむしゃむしゃと食べていたという。

 福山市などによると、「サバイバルランド」などとして無人島を活用する市の構想に伴い、1985年に市内の公園・ファミリーパークにいた動物の中から、シカ5頭、クジャク50羽を宇治島へ放した。しかし計画は頓挫し、シカたちは野生化して市が一部えさを今も与えている。

 最後にえさを運んだのは昨年12月3日だった。「冬季でえさになる草木も乏しく空腹で、食べ物のにおいが付いたポリ袋を食べたのかもしれない」と池田動物園(岡山市)は言う。

 浜にはポリ袋やペットボトルなどプラスチック類のごみが散乱している。岩田代表理事は「シカがプラスチック類をどの程度食べ、どう影響するかは見通せないが、まず人間がごみを海に出さないことが重要だ」と指摘する。

(2020年04月11日 22時30分 更新)

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