山陽新聞デジタル|さんデジ

ドローンで造山古墳群測量調査へ 岡山大、光本准教授ら研究チーム

ドローンを使って造山古墳(奥側)を試験的に測量する岡山大チームのメンバーら=3月20日
ドローンを使って造山古墳(奥側)を試験的に測量する岡山大チームのメンバーら=3月20日
試験飛行のデータで作成した造山古墳の3次元測量図(光本准教授提供)
試験飛行のデータで作成した造山古墳の3次元測量図(光本准教授提供)
 岡山大考古学研究室の光本順准教授らの研究チームは4月から、3次元レーザー測量機を搭載したドローンを使い、造山古墳群(岡山市北区新庄下)の測量調査に乗り出す。千足古墳など六つの陪塚(ばいちょう)を含めた一帯の地形データを取得。墳長約350メートルと全国第4位の規模を誇る大モニュメントが、この地に築かれた背景や過程を探る基礎資料とする。

 東京大や国立民族学博物館などとの共同研究で、造山古墳群以外にもメキシコやペルー、ミクロネシアの神殿、巨石構築物といった巨大人工物の測量データを集積。その場所に形成された背景や開発の影響を検討するプロジェクト。造山古墳群は現段階で日本唯一の調査地で、岡山大が担当する。

 GPS(衛星利用測位システム)を利用した自動飛行が可能な産業用ドローンを使用。測量機は1平方メートル当たり約100カ所にレーザーを照射でき、木々が生えていても葉の隙間からデータを得られる。実際の地形との誤差はおおむね5センチ以内という。

 チームは4月以降の本格調査に向け3月19~23日、現地で操縦方法やデータ処理の手順を確認。精度の高いデータを取るため、飛行速度など条件を変えながら、試験的に測量した。

 集めたデータは、建物や樹木を除いて地形情報のみを抽出。古墳を含む一帯の地形を、標高ごとに色分けするなど立体的に再現するほか、古墳の断面図を作る。調査期間は2023年度末までで、県内の他の古墳も測量する予定。

 造山古墳では、同研究室の新納泉名誉教授らのチームが05~07年度にGPSを用いた測量を実施するなど、過去にも3次元測量図は作られているが、今回は高精度でより広域をカバー。光本准教授は「景観すべてをデータ化することで見えてくることがある。自然丘陵を利用したとされる造山古墳の築かれる前の地形復元も試みたい」と話している。

(2020年04月04日 22時22分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ