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岡山発映画ニュース

被ばく牛牧場の映画監督が来岡 福島の原発事故風化させないで

松原監督(前列中央)が作品への思いなどを紹介した上映会

 東京電力福島第1原発事故で被ばくした牛を飼育する福島県浪江町などの牧場を題材にしたドキュメンタリー映画「被ばく牛と生きる」(2017年公開)の松原保監督(58)=大阪市=が14日、岡山県立図書館(岡山市北区丸の内)での上映会に合わせて初めて来岡。作品への思いを紹介し、「福島が忘れ去られようとしている」と原発事故を風化させないよう訴えた。

 映画(104分)は、原発の半径20キロ圏内で被ばくし、国から殺処分の指示が出た牛を飼い続ける農家を追い、命の尊厳を問う内容。300頭以上を飼育しながら全国を回って事故の悲惨さを訴える男性や「牛は家族と同じ」と世話をする夫婦らを取り上げている。

 松原監督は「なぜ、ここまで牛を生かし続けるのか。深い事情を感じ、その理由を知りたい思いから取材をした」と説明。制作を終えて「はっきり答えは見つかっていないが、取材で見えたのは(農家が)何かの役に立って(牛に)死んでほしいとの思いを持っていることだ」と述べた。

 放射線量が高い浪江町の警戒区域は「鳥さえ寄りつかず、何の音もしない世界だった」と振り返り、撮影に約5年間を費やした作品に関しては「登場人物の思いや考えを脚色せずに伝え、等身大の事実を理解してもらえるように仕上げた」と解説。被災地の現状について「学校の開校や住民が戻ったといった明るいニュースは事実のほんの一部。その裏にもっと多くの苦しみが続いている。現実を分かってもらう努力を続けていく」と話した。

 上映会は、牧場の支援団体「ふくしまボランティア岡山隊」などでつくる実行委員会主催で、約110人が参加した。

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