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岡山発映画ニュース

住宅顕信の映画 オール岡山ロケ 本田監督「良い映像撮れた」

若き日の顕信(右)が恩師と再会したシーン。軽妙なせりふの掛け合いをみせた=9月26日、岡山市北区の喫茶店

顕信の初句集を句友が読み、感銘を受けるシーンから撮影がスタート。句集について出演者に説明する本田監督(右)=9月22日、岡山市北区

病院内のロケで、モニターでせりふのタイミングなどを確認する本田監督(左から2人目)や出演者ら=1日、岡山市東区

 25歳で早世した岡山市出身の自由律俳人・住宅顕信(1987年没)を題材にした映画「ずぶぬれて犬ころ」の撮影が9月下旬から約2週間行われた。“オール岡山ロケ”を敢行した本田孝義監督(48)=赤磐市出身=は「良い映像が撮れている」と手応えを口にした。

 昭和の雰囲気の漂う岡山市北区の喫茶店。本田監督の「本番!」の声が響くと、出演者の表情が引き締まった。

 中学卒業後に顕信が恩師と再会し、顕信の恋人が働く店を訪れる場面。本番前に顕信役の木口健太さん(29)ら出演者が動くタイミングやせりふの間を確認し、スタッフは照明の明るさや小道具の位置を入念に調整する。

 ドキュメンタリーを得意とする本田監督は、細かな演技は役者に任せて自然な間の取り方などの演出に心を砕く。映画初出演という顕信の恋人役を演じた香川大4年村上遥さん(22)は「一つ一つのシーンを緻密に、皆で作り上げていくのが面白い」。

 9月22日にクランクインし、奉還町商店街や顕信の実家などでカメラを回した。同市東区の病院では後半4日間にわたって行われ、白血病が進行し死を覚悟した顕信が、生きた証しを残すように病床で句作を続ける姿などを撮影した。

 製作発表の場で、代表句の一つでタイトルにした「ずぶぬれて犬ころ」などの顕信の作品を挙げ、「仕事で行き詰まったときに心にしみた」と自身の経験を語った本田監督。「生きづらさを感じている人が、映画を通して顕信の句を知り、励まされるような作品にしたい」と思いを込める。

 撮影場所を無償で提供してもらうなど「岡山の人たちの協力がありがたい。良い作品にして皆さんに届けたいですね」。作品は来年2月の完成予定。

 すみたく・けんしん 1961年、岡山市生まれ。俳人。本名・春美。仏教に傾倒して出家し、顕信は法号。23歳を目前に発病した白血病と闘いながら句作を始め、亡くなるまでの2年余で281句を残した。種田山頭火、尾崎放哉が所属した自由律俳句誌「層雲」に入門。死後に出版された句集「未完成」が高い評価を得た。代表句に<若さとはこんな淋しい春なのか><気の抜けたサイダーが僕の人生>―など。

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