恋人の聖地に響く音色　ハート形の葉見つけて

　カーン、カーン、カーン―。牛窓オリーブ園（瀬戸内市牛窓町牛窓）内に、時折、鐘の音が響く。山頂広場のそばの売店「オリーブショップ」から案内板に従って西へ進むと、カップルらが仲良く並んで「幸福の鐘」を鳴らしていた。1999年、同園を管理する日本オリーブが創業50周年を記念して、「来場者が幸せな気持ちになれたら」との思いを込め設置された。
　日本のエーゲ海と呼ばれる牛窓が一望でき、園内に植えられているオリーブが風に揺れる景色は、さながら地中海に面した国・ギリシャのようだ。海からの心地よい風に吹かれ、景色を眺めながら、気持ちを込めて3回鳴らす―。なんだか願いが叶うような気がしてきた。
　ロマンチックな観光スポット「恋人の聖地」に選ばれている牛窓地区だけにカップルが多いが、老若男女問わず人気という。鐘の近くには、2021年に設置されたピンク色の「恋ポスト」が目を引く。「牛窓デート恋ポスト作戦」と題し、専用のレターセット（200円）で手紙を書いて投函すれば、オリジナルの消印を押した上で宛先に届く。
　山頂広場では、毎月第2日曜日（原則）では、ガーデンマーケットも開かれている。
　2018年4月、キノシタショウテン（瀬戸内市）が運営するカフェ「山の上のロースタリ」がオープンしている。