山陽新聞デジタル|さんデジ

由加山 蓮台寺(ゆがさん れんだいじ)

新本堂 瑜伽大殿(ゆがだいでん)
新本堂 瑜伽大殿(ゆがだいでん)
由加山 蓮台寺(ゆがさん れんだいじ)
広大な敷地の中に蓮台寺はある
広大な敷地の中に蓮台寺はある
由加山厄除大不動
由加山厄除大不動
経典を広げて行う厄除け祈祷
経典を広げて行う厄除け祈祷
豪華な装飾が施された「御成の間」
豪華な装飾が施された「御成の間」
お正月は多くの参拝者でにぎわう
お正月は多くの参拝者でにぎわう
由加山 蓮台寺(ゆがさん れんだいじ)
藩主の祈願寺として繁栄した、霊験あらたかな「厄除総本山」

<歴史>

殿様からも崇められた「厄除けの権現さま」

 「厄除総本山」として名高い蓮台寺は、今から約1300年前の奈良時代の創建。高僧・行基菩薩が五塵(5つの欲)の垢を洗うため、聖地である瑜伽山(由加山)に阿弥陀如来と薬師如来の二尊を「瑜伽大権現」として祀り、一寺を建立したのが始まりである。二尊は人々の苦しみを除き、幸せを与える誓いを立てているため「厄除けの権現さま」として多くの人々の崇敬を集めた。また行基菩薩が由加山にこもった際、感得したのがご本尊の十一面観世音菩薩だ。

 室町時代には増吽僧正が仏閣を中興し、瀬戸内海随一のお詣り所として隆盛。瑜伽大権現と金刀比羅大権現(金刀比羅宮・香川県)の両方を参拝する「両まいり」という慣習が生まれ、多くの参拝者でにぎわったという。

 江戸時代、岡山藩主・池田継政公が蓮台寺をあつく信仰し、池田家の祈願寺として藩主自ら参拝するようになり、伽藍も現在のように整備された。客殿は藩主の参拝時の宿泊所として造られた建物であり、県の重要文化財に指定されている。

 現在も全国各地から、年間40万人以上の参拝者が厄除けのご利益を授かろうと訪れている。

<見どころ>

日本最大級の不動明王に豪華絢爛な客殿

 境内に入ると最初に目に入るのが厳かな雰囲気の総本殿。瑜伽三尊を祀る殿堂で、厄除け祈祷が毎日行われている。厄除け祈祷は僧侶たちが経典を広げて行う「転読」で、受けられる。また日本最大級の厄除不動明王を安置しており、巨大で威厳ある姿に畏敬の念を抱く。

 客殿は県内最大級の木造建築物として知られる。客殿内はきらびやかな襖絵や繊細な彫刻の欄間など豪華絢爛のひと言。中でも藩主が使用した「御成の間」は華麗な意匠が施されており、当時の大名の生活空間を垣間見ることができる。

 年間行事では、正月1日から新年の開運を祈願する「新春厄除開運大祈祷」など独特な行事が多い。

ご案内

住所/〒711-0901 倉敷市児島由加2855
TEL/086-477-6222
HPアドレス/https://yugasan.jp
✕(旧ツイッター)/https://twitter.com/rendai_ji
インスタグラム/https://www.instagram.com/yuga_huchan/
交通/JR瀬戸大橋線・児島駅から車で15分。瀬戸中央自動車道・水島ICから車で10分

宗派/真言宗御室派別格本山
ご本尊/十一面観世音菩薩、瑜伽大権現
開山/733(天平5)年
利益等/厄除、家内安全、交通安全、商売繁盛、病気平癒
代表的寺宝/蓮台寺客殿(1807年、県指定重要文化財)、菊慈童図屏風(江戸時代、県指定重要文化財)、竹鶏図(円山応挙作、江戸時代)、白狐図(狩野探幽作、池田継政寄進)

御朱印/受付8時~17時、総本殿1Fにて 300円

年間行事

毎月1日/瑜伽大権現ご縁日
毎月28日/厄除大不動護摩供
1月1~31日/新春厄除開運大祈祷
2月/節分厄除星祭

【ここ、知ってる?】

推命おみくじ

 四柱推命をもとにした特別なおみくじで、県内では蓮台寺だけ。
 生年月日から鑑定し、100通りの結果の中から合ったものを受け取る。「よく当たる」と評判で参拝者に人気。志納金300円。

TOP