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ウイルス製剤とオプジーボ併用を 岡山大、がん治療効果アップ確認

2018/12/12 08時03分 更新



藤原俊義教授(左)と黒田新士助教

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 岡山大大学院の藤原俊義教授(消化器外科)と黒田新士助教(同)の研究グループは、がん細胞を破壊するウイルス製剤「テロメライシン」と、今年のノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑(ほんじょ・たすく)京都大特別教授の研究を基に開発されたがん免疫治療薬「抗PD1抗体(オプジーボ)」を組み合わせると、治療効果が高まることを動物実験で確認した。新たな複合免疫療法の開発につながると期待され、13、14日に東京で開かれる日本バイオセラピィ学会で発表する。

 テロメライシンは岡山大が独自に開発し、風邪ウイルスの一種・アデノウイルスを無害化して遺伝子を組み換え、がん細胞を選択的に破壊する特徴を持つ。抗PD1抗体は本庶特別教授が発見した免疫細胞の表面にあるタンパク質「PD1」を基に開発され、がん細胞とPD1が結合し免疫細胞の攻撃にブレーキをかける働きを阻止する。

 藤原教授らの先行研究では、大腸がんの培養細胞にテロメライシンを投与すると、がん細胞が破壊されるとともに、特定のタンパク質やエネルギー物質が増えていることが分かった。これらの現象は免疫反応が高まっていることを示しているため、抗PD1抗体と併用すれば効果が高まると仮定して実験した。

 マウス6匹の背中左右の皮下に大腸がん細胞を移植し、テロメライシンを片方に注入。その後、動物用の抗PD1抗体を全身投与する併用治療を3回繰り返したところ、2匹は左右のがん細胞が消え、別の2匹もテロメライシンを注入した細胞が消失した。6匹とは別のマウスに抗PD1抗体だけを投与した場合はがん細胞は消えなかった。藤原教授らはテロメライシンが抗PD1抗体の働きを増強したとみている。骨肉腫を対象とした動物実験でも同様の結果だった。

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)は昨年12月から、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)と共同で、進行した食道がんの患者らに同種の免疫治療薬(キイトルーダ)とテロメライシンを組み合わせた治験をスタートさせている。

 藤原教授は「免疫治療薬だけでは効きにくいとされているがんであっても、テロメライシンを併用することで有効な治療法になる可能性がある」と話している。

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