京都で復曲能「吉備津宮」上演 能楽師林さん 厳かな舞で観衆魅了
吉備津神社(岡山市北区吉備津)の縁起を主題とし、昨春復曲された古典能「吉備津宮」が12日、京都観世会館(京都市左京区)で上演され、約360人の観衆を魅了した。
岡山で能を指導する傍ら、復曲を手掛けた観世流能楽師の林宗一郎さん(38)=京都市=が昨年5月、後楽園能舞台(岡山市北区)で初演して以来、2度目の公演。林さんがシテ(主役)を務めた。
林さんは同神社にまつられる岩山の神扮(ふん)する老人として登場し、神社の成り立ちを語った。後半は吉備津彦命(みこと)が温羅(うら)を退治し天下太平を祝う舞を厳かに披露し、ファンを引き込んだ。大蔵流狂言師の田賀屋夙生(はやお)さん(笠岡市)らによる同神社の鳴釜神事を描いた間(あい)狂言もユーモラスな演技で注目された。
公演に先立ち、林さんと吉備津宮を監修した能楽研究者の松岡心平・東京大教授(岡山市出身)が対談。中世または江戸中期に成立し、廃曲となっていた演目復曲の経緯や見どころを語った。上演後、林さんは「見られた方の声を聞き、今後50年、100年と続く演目となるよう磨きを掛けたい」と話していた。
岡山で能を指導する傍ら、復曲を手掛けた観世流能楽師の林宗一郎さん(38)=京都市=が昨年5月、後楽園能舞台(岡山市北区)で初演して以来、2度目の公演。林さんがシテ(主役)を務めた。
林さんは同神社にまつられる岩山の神扮(ふん)する老人として登場し、神社の成り立ちを語った。後半は吉備津彦命(みこと)が温羅(うら)を退治し天下太平を祝う舞を厳かに披露し、ファンを引き込んだ。大蔵流狂言師の田賀屋夙生(はやお)さん(笠岡市)らによる同神社の鳴釜神事を描いた間(あい)狂言もユーモラスな演技で注目された。
公演に先立ち、林さんと吉備津宮を監修した能楽研究者の松岡心平・東京大教授(岡山市出身)が対談。中世または江戸中期に成立し、廃曲となっていた演目復曲の経緯や見どころを語った。上演後、林さんは「見られた方の声を聞き、今後50年、100年と続く演目となるよう磨きを掛けたい」と話していた。
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