文字

難逃れた平田玉蘊のびょうぶ画 倉敷・真備の被災宅で発見

若林さん方で見つかったびょうぶ画の一部(広島県立歴史博物館提供)

 西日本豪雨で被災した倉敷市真備町地区、若林泰典さん(68)方から、江戸後期に活躍した尾道市出身の女性画家平田玉蘊(ぎょくおん)(1787~1855年)のびょうぶ画が見つかった。1階が浸水した家の2階にしまわれており、難を逃れた。広島県立歴史博物館(福山市西町)に寄贈され、6日から9日まで特別公開(無料)される。

 びょうぶ画は六曲一双(各縦171センチ、横370センチ)で、江戸時代の庶民の暮らしが描かれている。一曲ずつ異なる12作品が貼られ、餅つきをする人や扇子を持ち踊る男女の姿などが、墨や絵の具で柔らかく描写されている。

 若林さん方では、2階物置の木箱に長年入れられていた。浸水被害で自宅の解体を決め、7月中旬に家財を整理中に見つけた。知人や古美術商を介して同博物館や専門家が調べたところ、作品に残されたサインや、尾道市に2点ある同様のびょうぶ画との類似などから玉蘊作と確認した。

 玉蘊は日本最初の女性職業画家とされ、儒学者菅茶山や頼山陽ら備後ゆかりの文化人とも交流があった。同博物館は「茶山らの史料と並ぶ郷土の貴重な作品。保存状態も良く、寄贈は大変ありがたい」とする。

 玉蘊作とは知らなかったという若林さん。戦前に薗村(現在の倉敷市真備町薗地区)の村長を務めた祖父が、昭和初期に入手したとみられるという。現在は妻とともに倉敷市内のみなし仮設住宅で避難生活を送るが、「作品が無事でよかった。多くの人が鑑賞できるところで保管してもらえれば、祖父も喜ぶだろう」と話した。
カテゴリ:

【文化】の最新記事

ページトップへ

ページトップへ

facebook twitter rss

▼山陽新聞社運営サイト
さんデジタウンナビ | 岡山の医療健康ガイド | マイベストプロ岡山 | 47CLUB | さん太クラブ | おかやまリフォームWEB | LaLa Okayama
山陽新聞カルチャープラザ | 建てる倶楽部 | 山陽新聞進学ガイド | 山陽新聞プレミアム倶楽部 | まいられぇ岡山 | 囲碁サロン
▼関連サイト
47NEWS | 今日のニッポン
掲載の記事・写真及び、図版などの無断転記を禁じます。すべての著作権は山陽新聞社、共同通信社、寄稿者に帰属します。

Copyright © The Sanyo Shimbun. All Rights Reserved.