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豪雨被災の畑で再び野菜育てたい 岡山のA型事業所利用者が奮起

ビニールハウス内で雑草を抜くメンバー。手前には白く枯れた青ネギが並ぶ=7日

 西日本豪雨の影響で、旭川の堤防が約50メートルにわたって崩落した岡山市北区御津国ケ原。決壊地点のすぐ近くには、障害者が働く就労継続支援A型事業所「ももっ子みつ」(同御津野々口)の利用者が野菜などを作る農地(計約8ヘクタール)が広がっていた。浸水被害で作物はほぼ全滅。一度は生産を諦めかけたが、災害発生から1カ月がたち、メンバーは再び豊かな土壌を取り戻そうと奮起している。

 骨組みの曲がったビニールハウス、畑に転がる大量の石…。今月7日、被災した現場には生々しい災害の爪痕が残っていた。事業所によると、堤防決壊で農地に川の水が流れ込み、最高で2メートルほど浸水。利用者が丹精した青ネギは白く枯れた。

 事業所では知的、精神、身体障害のある20~60代の17人が働き、主に青ネギとトマトを栽培。1日当たり青ネギは約500キロ、トマトは50~100キロほど出荷して、県内のスーパーや関東の百貨店で販売されていた。

 豪雨による被害総額は約2億円という。「何から手を付ければいいのか分からず、途方に暮れた。いっそのこと農業をやめてしまった方がいいのではとも考えた」と、事業所を運営するNPO法人理事で農作物の生産などを委託する岡山県農商(同中原)の板橋良樹社長(30)。ただ「利用者や、野菜を待っているお客さまのことが頭に浮かび、一からやり直そうと思った」と振り返る。

 被災後から進めてきた流木やごみの撤去はほぼ終わり、現在は生産再開に向け利用者が雑草を抜く作業に励む。今後は農地を消毒した上で肥料をまき、10月下旬の収穫を目指して野菜の作付けをする計画だ。

 猛暑が続き、ビニールハウス内の温度は、暑い時には45度にもなる。それでも、手は休めない。知的障害のある男性(20)=北区=は「お客さまを残念な気持ちにさせてしまった。少しずつ前を向いて、またおいしい野菜を届けたい」と話し、汗を拭った。
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