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美作三湯で風評被害が深刻 イメージ回復へ「元気」アピール

湯原ダムの放流で水没した砂湯(左、7月7日午後)と復旧後の様子(1日午前)

 西日本豪雨から間もなく1カ月となるが、岡山県北の美作三湯で風評被害が深刻だ。7~9月の3カ月間のキャンセルは湯郷温泉(美作市)で約5千人、湯原温泉(真庭市)で約3千人に上り、鏡野町の奧津温泉でも相次いでいる。主な要因は「甚大な被害でアクセスできない」などの誤解とみられるが、各温泉は既に通常営業しており、客足回復に向けた対策を模索し「美作三湯は元気です」とアピールに懸命だ。

 湯原温泉では、道路への落石や崩土、一部宿泊施設での裏山の崩落に加え、温泉のシンボル・砂湯が湯原ダム放流で水没したが、関係者の努力で、7月中旬には通常営業に戻った。しかし「岡山全体が甚大な被害に遭い、温泉まで行けない」といった風評被害は根強く、観光客数の回復が見通せないという。

 湯原町旅館協同組合によると、旅館やホテルなど加盟23施設で豪雨以降の7月に約1500人、総額2千万円の宿泊キャンセルがあり、宿泊客は前年の5割程度にとどまった。8、9月の予約も、既に約1500人が取り消した。同組合は「今も『道は大丈夫か』『水没はないか』などの問い合わせが相次いでいる。まさに風評被害」と嘆く。

■前年比88%減

 湯郷温泉旅館協同組合(10施設)によると、同温泉では予約客のキャンセルに加え、新規予約の低迷が追い打ちをかけている。

 峯平晃行理事長は、今夏は例年の半減程度で推移すると予測。「被災した県を訪れることが応援になると思って足を運んでほしい」と呼び掛ける。

 奥津温泉街でも2旅館で床上浸水の被害が出たが、通常営業を再開し、水没した足湯や「足踏み洗濯」の洗濯場も復旧は終了。他に目立った被害はない。

 同町観光協会によると、7月の宿泊施設ごとの宿泊人数は前年同期比で最大88%減少した。「こんなに客がいない7、8月は今までにない」と奥津温泉旅館組合理事長で奥津荘社長の鈴木治彦さん。日帰り温泉施設・花美人の里も7月の利用客が落ち込み、高橋隆弘支配人は「豪雨で県内外の客が減り、酷暑による外出控えも響いている」と話す。

■復興の手助け

 そんな中、各温泉は「風評被害に負けまい」とイメージ回復に懸命だ。

 湯原温泉は、肉を中心に岡山産食材を食べることで復興支援につなげる「がんばろう岡山」宿泊キャンペーンを1日から始めた。真庭観光局や真庭市も、湯原温泉など市内観光地での宿泊客向けに独自の割引クーポン発行を計画。夏休みの旅行需要を取り込むとともに、9月末まで継続して秋の行楽客の獲得につなげる。

 情報発信強化にも乗り出す。湯郷温泉旅館協同組合の若手メンバーは、温泉街の“元気”を発信して来訪を呼び掛ける映像制作を計画。6日から3日かけて旅館を回ってスタッフらの声を集め、でき上がり次第、SNSをはじめ、組合や観光関連団体のホームページ(HP)にアップする。奧津温泉旅館組合も、旅館の従業員らが出演する動画を5日に撮影予定で、動画投稿サイト「ユーチューブ」などで視聴してもらう。

 真庭観光局は市内観光地へのアクセス状況や営業の様子などを随時動画撮影しHPに掲載する。8日に湯原温泉街である恒例の「はんざき祭り」の開催を決めた湯原町旅館協同組合の池田博昭理事長は「経済活動を着実にやっていくことが復興の手助けにもなる。岡山の元気をアピールしたい」と話していた。
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