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豪雨被害 岡山2800人なお避難 発生2週間、死者・不明64人

濁流で水没した倉敷市真備町地区。決壊した堤防にブルーシートがかけられ、修復が進む末政川付近の住宅地には現在も大きな水たまりが残り、浸水被害の爪痕の深さをうかがわせる=19日午前11時18分

 西日本豪雨で甚大な被害が出た岡山県内では、19日午後7時までの県のまとめで全半壊、床上浸水といった家屋被害が約1万4千棟に上った。大規模な浸水被害を受けた倉敷市真備町地区の全容が判明しておらず、被害はさらに広がる見通しだ。風水害による全半壊被害では戦後最悪となり、死者・行方不明者が64人に達した豪雨災害は20日で発生から2週間。酷暑の中、復旧作業は本格化しているとはいえ、いまだ約2800人が避難所生活を余儀なくされ、大量の災害ごみが発生するなど生活再建には相当な時間を要しそうだ。

 家屋被害は時間の経過とともに爪痕の深さが浮き彫りとなり、全壊は2530棟、半壊・一部損壊は計76棟、床上・床下浸水は計約1万1620棟に上った。このうち真備町地区では約1700棟分の状況が不明のため、さらなる被害拡大が避けられないほか、同地区だけで災害ごみは7万~10万トンと推計され、衛生面や処理問題への懸念が浮上している。

 農林水産関係も大きな打撃を受け、総社市で浸水したアユ養殖場から約15万匹が流出するなど被害額は約44億8千万円に及んだ。道路、河川など公共土木施設の被害額は約223億4千万円に上るが、全容はまだ明らかになっていない。

 真備町地区では、決壊した河川堤防計8カ所で緊急対策の第1段階となる盛り土工事が17日までに全て完了。県内のその他の河川堤防の決壊、損傷箇所の修復も順次行われており、台風シーズンを前に本格的な補強、復旧工事が急がれる。

 被災者支援の取り組みやライフラインの復旧は急ピッチで進む。自宅が全壊した被災者には、県が民間賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設住宅」の提供が13日に決定。国の通知を受け、県は19日、仮設住宅入居の対象を半壊の被災者にも広げると発表した。一時、2万戸を超えた断水は約8140戸まで減り、停電も解消した。

 交通機関では当初、全線が終日運休となったJR在来線が津山線、伯備線などの一部区間を除いて再開。高速道路は9日までに全線通行可能となった。一般道は最多で296カ所に達した全面通行止めが86カ所まで減った。

 死者は61人に上り、このうち真備町地区だけで51人に達した。犠牲者の中で身元が判明した58人中、8割に当たる48人を65歳以上の高齢者が占め、災害弱者をどう守るかという課題を浮かび上がらせた。高梁、新見、鏡野の3市町で男性各1人の行方が分かっておらず、県警などが発見に全力を挙げている。
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