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女児死亡ため池は防災重点未指定 福山市長「県と協議し対象拡大」

ため池決壊で押し寄せた土砂に巻き込まれ、行方不明になった女児を捜索する消防や警察関係者ら=8日、福山市駅家町向永谷

 大雨で福山市駅家町向永谷の山林中腹にあった2つの農業用ため池が決壊、流出した土砂に巻き込まれた女児(3)が死亡した西日本豪雨災害で、枝広直幹市長は18日、両池は決壊すると人家に影響を与える恐れのある防災重点ため池(重要ため池)の指定外で「広島県と協議していたが結果的に指定につながっていなかった。今後検証作業をし他のため池も指定を広げる」と述べた。

 同日、市役所であった定例記者会見での発言。枝広市長は冒頭、「幼い命を奪われ痛ましい出来事」と哀悼の意を示し、原因を「池そのものの決壊でなく、より高台にあったグラウンドが崩壊し土砂が池へ流れ込んだため」と答えた。

 被害回避については、グラウンドにもため池にも予兆がなく、未然防止は難しかったとの考えを示した。

 市によると、県内約2万のため池のうち市内は約2千カ所。重要ため池は県内503カ所、市内は175カ所で、指定後は市作成のハザードマップ(危険予測地図)に載せ危険性を周知しなければならない。

 枝広市長は市内約2千のため池を「利活用されず管理者もいない場合が多く、すべての点検は難しい。災害リスクの高い池から県と指定を話し合う」とした。マップ作成は災害前から始めていたとし「本年度中に完成、公表する」と述べた。

 香川哲也農林土木担当部長は会見後、県が定める重要ため池は総貯水量千立方メートル以上で下流に50戸以上の民家や学校がある―など条件に曖昧な部分もあり、決壊の両池を「本来は近くに民家もあり重要ため池に含めるべきだった。県と協議し指定基準を明確化させたい」と話した。

福山市、相談窓口19日開設

 西日本豪雨の被災者支援のため、福山市は19日から市役所に相談窓口を開設する。国や市が行っている支援策について情報提供したり、生活再建の相談に応じたりする。

 定例会見で枝広直幹市長が明らかにした。本庁舎3階に窓口を設け、職員8人が常駐。罹災(りさい)証明書の発行手続きをはじめ、床上浸水や全半壊した住居に対して支給される災害見舞金や市民税、固定資産税の減免措置などについて案内するなどし担当課につなげる。受付時間は午前8時半~午後5時15分。電話(084―928―1284)での相談も応じる。

 市によると豪雨により市内では2人が死亡。17日現在で民家など15件が全半壊し、床上浸水720件、床下浸水645件などの被害が報告されているという。避難場所は西部市民センターなど9カ所に設けられており、19人が依然として避難を余儀なくされている。

 枝広市長は、災害復旧関連事業費を9月補正予算案に計上できるよう進めていると説明。「必要があれば市独自の支援策も考えたい。しっかりとした対応に務め、あらゆることをしていく」と述べた。
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